2008-07-19

郵便局の待合いは、路上であった。



私はあまり郵便局に用事がないのだが、いくつか溜まった用ができて、家の近くの郵便局へ行った。夏の郵便局は、かもめーるの季節である。と思っていたところが、昨今はそうでもなくて、店頭はふるさと小包のようなものが一押しであった。決して広くはない──椅子も2つしかない──待合いは、地元の人々で意外にも混雑している。小津映画のような会話が現実に交わされていて、ちょっとした風情さえあった。

と、そこまで言うのは、私がよほど面倒な手続きを頼んだらしく、すっかり待たされたからだ。用事をまとめすぎたのである。そうやって立ったり座ったりして待っている間に、ふと、床面を見ると……な、なんとマンホール?

郵便局の建物内の待合いの床面には、消防庁のマンホールがあったのである。しかもみんな平気でその上を踏んで簡保の申請をしたりはがきを買ったりしているのだ。しかしいったい、ここは室内でないどころか、敷地内でもなくて、路上なのか?

というわけで、郵便局の待合いという「場」について、とくと考えさせられる、マンホールなのであった。

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