2011-12-29

だからおもしろいもんどんどん作れよ。



みうらじゅん師が「パソコンなんか使っていない」「スティーブ・ジョブスって誰ですか?」と言っていると聞いて、突然思い出したのだが、そういえばアップルは、たくさんのソフトウェアを育てたんですよね。

たとえば昔、マック書道ってソフトがあって、まずは筆を選んで、画面に向かって一筆書いてみたりする。それがかれこれ、MacPlusっていうマシンの時代の話なので、アンチエイリアスのないモノクロ二階調のスクリーンだったはず。

とにかく一筆書き終えると、するすると画面が切り替わって、お茶を点てて一服するシーンへ──という流れだったと記憶する(あんまり覚えていないんだけど)。ま、それだけといえばそれだけのソフトだったことは、きっと間違いないです。

そういうソフトが当時、5,000円ぐらいだったのかなあ。しかしそれでも買ったところを見ると、この「それだけといえばそれだけ」というやつが、案外くせ者なんじゃないか。今配布されているiPhoneの無料アプリのなかにも「光れ!」「測れ!」──でもって、それだけといえばそれだけというのが、結構ありますよね。

老熟したプログラミング開発環境からは、こういうアプリは、当然、出てこない(やっぱりそこそこ念の入ったビジネスソフトみたいのがぴったり)。アップルがiPhoneのために採用したオブジェクティブCというOSは、これまでのノウハウが活かせて手練れのプログラマーが優位に立てるようなものじゃない。ちょっとセンスのある人がやってみたらできちゃった、みたいな。むしろ、わざわざそういう可能性のあるOSを選んだんじゃないか、というふうにも考えられます。

というわけで『週刊リョーシカ!』のiPhoneApp試作品がようやっと上がってきたのだが、こないだ父がやってきてそれを見て
「iPhoneのOSはオブジェクティブCというのだけれども」
 と言うから、
「うーん、もちろん知っていますけれども」
 と言うと
「昔、それ売りに行ったことがある」
 と言うのだった。

オブジェクティブCは少なくともタッチスクリーンであって、父は「オブジェクト指向」黎明期のUNIXプログラマといった世代だから、そんな昔のものがほんとに同じオブジェクティブCなんだろうか? けど、ひょっとすると、その頃すでにオブジェクト指向のいろんなアイデアが出ていて……などと想像をたくましくして、いちおう開発環境の説明などすると、父は「そうそう」などとあいづちを打つので、困ったものである。それほんとにオブジェクティブCなの?……謎すぎです。

さて、私がマック書道をどうってことなく楽しんでいた頃、アプリケーション・ソフトというのは文字通りのパッケージ商品だった。なぜあんなにも不効率なまでにカタカタの(でかい箱の中で中身がカタカタ鳴るような)パッケージが標準だったのか? と思うけれども、パッケージとダウンロードは、とても対照的だ。

最近とみに感じられるのだけれども、いったい人は中身を買っているのか、それとも箱を買っているのだろうか? パッケージというのは箱(だけ)、ダウンロードというのは中身(だけ)。箱と中身は、コンテナとコンテンツとも言いますね。たとえば「自炊」がいけないという意見がありますが、これはどう考えてもパッケージ援護だから、箱と中身を分けて考えるならば、本の中身、あるいはコンテンツについては語っていないということになると思います。

「メディアはメッセージである」というマクルーハンの有名な言葉──マクルーハンはこのほか「メディアはマッサージである」という、さらにすごい言葉も記しているのでありますが──を思い起こすまでもなく「運ぶもの」は、重要です。「運ぶもの」がウェブになったとき、iTuneStoreが現れて、ビートルズが出て、Appがたくさん出てきました。

iPhoneAppというコンテンツに対応するコンテナは、ウェブ上のiTuneStoreというしくみだとして、ではダウンロードするひとつひとつのアプリに対応するパッケージは何かと考えると、それはきっと……アイコンですよね。実はiPhoneAppのごく初期に、このアイコンのデザインをフォトショップで作ろう思っていろいろググったところ、アップルが特許をとっていてけしからんと批判されている記事によく遭遇したのです。なぜ特許なのか? 何でだろう?という感じでした。そこで、少なくともiPhoneアプリのアイコンデザインは、アップルがすごく力を入れていることのひとつに違いない、と思って、そのことを覚えていたんです。

こうなると、そういえば、というのがいくつかあって、たとえば最初は、iTuneStoreの売上の3割もとるなんてアップルはひどい、と思ったのは私だけではなかっただろうし、実際グーグルはすぐに1割というアナウンスをして、とてもリーズナブルに見えたりした。

あるいはまた、iTuneStoreはコンテンツをコントロールしているということでも批判され……実際デベロッパー登録の審査には時間がかかることも確か……プラットフォーム育成が慎重だなあ、アップルはiTuneStoreをどういうお店にしたいんだろうか? といろいろ憶測されたのだけれども、じゃあその真意って何なんだろう? おそらくiTuneStoreにはさほど急ぐ必要はないってだけなんじゃないか、ぐらいに今は思うのだけれど。

「コンテナ」の部分は全部やってくれて、すてきなアイコンメソッドも作って、だからおもしろいもんどんどん作れよ──きちんとしたパッケージを作る真意とは、アップルが本気でソフトのクリエータたちが雨後の竹の子のように生えて、しかも彼らにそれなりのリターンが生じて、プラットフォームが活気づくことである──素直に考えると、というか、クリエイティビティに根ざして考えれば、狙いはそこにしかないように思われます。(たとえば私たちは「デファクトスタンダードをとるには?」といった手順で考えがちなわけですが(笑))


なんてつらつらと考え始めたのも、そもそもはその、みうらじゅん師の「スティーブ・ジョブスって誰ですか?」に、誘い出されてしまっただけなのだが。

というわけでしょうがない、正月休みにでも読むか。

スティーブ・ジョブズ I・IIセット
クリエーター情報なし
講談社


いや、お正月はやっぱりこれでしょ。伝統の一戦!?「カルタ」のご本家ゆるキャラばん。

みうらじゅんの全国ゆるキャラ(R)かるた
クリエーター情報なし
幻冬舎


ゆるきゃらのルーツ・ブック!? みうら師、渾身のコレクション。
(注)個人的には「二穴おやじ」が泣けます。

いやげ物 (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房



2011-12-13

ebook時代の「編集」

現代のライティングとはプログラムを書くことだと言ったのは、Douglas Rushkoffだが(だけじゃないかもしれないけど)、その段でいくと、編集っていうのは、HTML5をepub3にしたり、そこに動画入れたり、課金のしくみを入れたり、アップデートのパスワードを入れたりすることかもね。

2011-11-13

ドーナツって食べ続けるかな?



私はあまり甘党ではないので、ドーナツというのは、最初はいいけれども、まあ滅多に食べ続けるという感じにはならない。近所にはらドーナツができた、というので行列ができて、でもやっぱりしばらくするとさほどには賑わわないものである。

はらドーナツの営業シミュレーション
http://www.brandingnavi.com/c1000/00122.html

すると2年ぐらいでアジャイルに店舗を移転したほうがいいのでは? なんて、以前よく行っていたはらドーナツがなくなっていたので、思ったのだった。また別のところで悦ばれて、行列ができて、できたてのドーナツをみんなで食べるほうがいいじゃん。こうなると開店も大事だが、閉店も大事ということになったりして。

2011-11-08

lenovoのキャンペーン


いいですね。これ。
あなたの夢を書き込むというテーマですが、
「DO」というのがキーワードになっているんですね。
DO. MANIFEST
DO.MACHINE
DO.BRIDGE
キャラクターは中田英寿さん。

lenovoのキャンペーン
http://www.lenovo-do.jp/?cid=jp|disp|bac|MSN|branding|41267&

2011-10-31

楽器一つとってもこれなのですから。


楽器一つとってもこれなのですから、この東日本をおそった震災の大きさに、改めて畏怖の念を強くさせられます。
──坂本龍一
こどもの音楽再生基金
坂本龍一: 音楽家
「楽器復興」
http://www.schoolmusicrevival.org/message.html

の中のことば。

「職業」というものについて、たいへん啓発するひとこと。と思います。
……と以前に書いたと思っていたら,書いていないみたいなんで、改めて、です。

2011-10-21

ついでにミニストップのベルギーチョコパフェも。



おすすめ。というか、おいしいと思います。甘いですけど。カカオ感はあり。

ミニストップ
ハッピーリッチスウィーツ
http://www.ministop.co.jp/cm/happyrich/


なんでスイーツブログになっているのか。。脱線です。

Siri

新しいiPhoneのSiriビデオ
http://shufflr.tv/videos/zuFpYqs#conv_66105

2009年にあったGoogleのweegyも思い出されます。

セブンアイ、優秀「濃厚フロマージュ」が消えた!?

 


入院中ときどき食べていた、セブンイレブンの「濃厚フロマージュ」150円なりのチーズケーキ。ウェルバランスで、なかなか優秀なデザートだったのだが……今日近所のセブンイレブンを何軒か回ったところ、いつの間にか消滅。。。



利益率が悪かったんですかね。

Google レシピサーチ。

いつのまに。すごいですね。加速ついてる感じです。

2011-10-18

サバイバル → しあわせ

ウェブを考えるときに、どんなふうに利用できるかというサバイバル・ベースで考えるよりも、どう使ったら自分は幸せかという得心ベースで考えたほうが、答えが得やすいように思う。ま、ごくたとえば……なんですが、

[ サバイバルベース ]
The Facebook Era: Tapping Online Social Networks to Build Better Products, Reach New Audiences, and Sell More Stuff
クリエーター情報なし
Prentice Hall

[ しあわせベース ]
Just for Fun: The Story of an Accidental Revolutionary
クリエーター情報なし
Harper Paperbacks

2011-10-14

コンピュータとは何か。

FIRSTの最先端30中心研究者の先生方のムービーから。

喜連川優教授
http://first-pg.sakura.ne.jp/FIRSTmovie_swf1/11/fFIRST2011-011m.swf

コンピュータって何ですか? って聞かれたら、 ぜひこれを視聴しましょう。

短いので、起こしました。ご関係者様、掲載に問題がありましたらご一報ください↓

description:
世の中っていうのは、ほとんど自分の思い通りになることっていうのは、なかなかないんですね。ところがコンピュータで作ったプログラムっていうのは、確実に自分が思った通りに、うまく書けば動きます。今、世の中にある一番複雑な人工物はコンピュータのプログラムです。

つまりみなさんにとって見たときに、思い通りに動かすような、任意のものっていうもの、好き放題なものっていうのを、コンピュータのプログラムで作ることができます。目を見張るようなものっていうもの、たとえば高校生の方でも作れるんですよ。それを全世界の人が使うようなことができるんです。

で、こんな研究分野っていうのは、たぶん他にはない(んです)。
ですからぜひ、センター入試に入っていなくても、勉強していただきたいと思います。


──喜連川優教授videoより

2011-10-08

50万人の健康追跡

生活習慣病という名前までついているのに、発病を防ぎにくい、残念なことになりやすい。とにかく早くデータを集めましょう、ということにやっとなったんですね。しかしアンケートというのはどうだろうなあ。病棟で観察していると、「驚くべき実態」に遭遇する毎日ですけれども。

広告→ウェブ

この簡単な図式が、意外に有効。
思えばすでに『広告批評』のときから広告というのは、あるいは広告を語る語り口というものは、妙にノスタルジックだったような。

2011-09-03

何に使われるかを、見えるかたちに。


ほぼ日刊イトイ新聞のヤマトホールディングスの記事を読んだ。

クロネコヤマトのDNA
http://www.1101.com/yamato/2011-08-24.html


その中で、以下を引用いたします。
話題は、東日本大震災で、お金を寄付するに際し、どうしたかという件。

この目的以外には
ぜったいにつかわないでください、と。
しかも、
130から140億になるであろうお金をすべて、
寄付する先を指定できるようにして、
なおかつ、何につかわれているかを
ちゃんと見えるかたちにしてください、と。

──ほぼ日刊イトイ新聞「クロネコヤマトのDNA」より

ほんとうにちゃんとやる。ということを
やっていた人があったのだ、と思いました。

御参考↓
2011-04-11
たとえば仙台いちご再建に一万円、というふうに。
http://sciencecopywriter.blogspot.com/2011/04/blog-post_11.html

2011-08-14

旭山動物園にて。





この日、旭川は日中30度。地元の人は大騒ぎしていました。30度越えるというのが話題になるくらいがありがたいよなーと、うらやましく思いつつ、今は東京です。

2011-08-06

ももいろペリカン。



お話ししているかのようなふたり。いや、二羽。

2011-08-01

じゃがいもあたまの話。

落語だったと思うんだけど、お客さんなんかはじゃがいもが並んでいると思えばいいんだよ、という言い回しがある。どこからどこまでが言い回しかというと、ステージから見たときに客席に人がいっぱいいると思うとあがってしまうけれども、それをあがらないようにするにはどうしたらいいか、という場面で、人のあたまがずらっと居並んでいるところを「じゃがいもが並んでいる」とみなすのである。

だったと思う。

こういうのがおもしろくておもしろくて、私は落語というのが好きだったのだと思うんだけれども、その、人のことをじゃがいもと思うというのが、現実には相当意表を突いているのに──だって、じゃがいもって別に人の顔やあたまに似てるわけじゃないですよね──、にもかかわらず、即時に「なるほど」と思えてしまうところが、相当おもしろい、というわけなのだ。

と、そうしたらば、である。

じゃがいもというのはクローンなんだそうだ。どういうことかというと、つまり、ひとつの系(根のツル)に育つじゃがいもは遺伝子的には同一だということ。たとえばヒトならばヒトゲノムというのを解読すると、同じヒトという種でも「1,000塩基対に1個ぐらいの割合で、個人によって異なるスポットがあり、これをスニップ(SNPs, Single Nucleotide Polymorphisms)とい」う。これは7月31日のほぼ日「今日のダーリン」でも紹介されていた児玉龍彦教授の記録動画でも「300万箇所」(7分53秒ごろ)と説明されているが、ヒトゲノム30億塩基対を1,000で割った数字ということになる。

十人十色なんてぇ言いますけれども、ヒトってのはそれぞれ、いろいろ違うもんだ。

そんな当たり前の理解が、ふとじゃがいもに目を向けると、こいつらはおんなじだなあ、と発見する。しかもそれが「言い回し」になると、みんながなるほどとすぐわかる。そういう観察力、そして理解力は、なんてたいした叡知であろう。

いやはや。ヒトという種の、個を成す違いの部分が300万箇所、それがじゃがいもの1つの地下茎においてはまったく同一である──とわかるはるか以前に、私たちは「じゃがいもあたま」を楽しんでいた、というのはわれわれながら頼もしい。

けど、じゃあ、これからはどうなんだろうか? と考えると、私はやっぱり、「ヒトだと300万箇所も違うのに、じゃがいもっておんなじ!」という、まあ科学的事実ですけど、これが、笑えないと、この先おもしろくないだろうと思う。科学がおもしろいというのは、こんなことでもあって、笑いというのがどうしておもしろいかを教えたりするのが難しいのと同左だろうと思うんである。

2011-07-31

先日、アナログ放送が終わった。



テレビ・ユーザの方にきいたところ、ケーブルテレビなどに加入していると、まだ向こう3年ぐらい、古いテレビのまま、地デジ放送が見られる場合もあるらしい。

地デジのはじまりというのでもなく、いろんな場合も総じて、何かの終わりというわけでもなく、ただ「買い換え」が叫ばれるなかに、アナログ放送が終わった。

地デジがはじまりますというアナウンスのときに、「で、どんな新しいことができるようになるの?」という問いを持ったのと同じように、アナログ放送が終わるという瞬間には、やはり、自分が「テレビ」と思って来たものはアナログ放送だったのだなあ、と思った。そこに、大きな「遺産」を感じたのだった。

2011-07-30

東北新幹線の車窓から







東京と比べ、明らかに視界が広い。空も、街も。

2011-07-26

しっぱいの談

久しぶりに接骨院へ行った。
肩と首がコリコリで、身動きとれない状態になっていたため。
ところが、初めて行く店だったのと、少し痛みが和らいだからなのかなんなのか、
ふと……スリッパのまま出てきてしまった!
駅ビルの一角をブースにしたような店なのでね、さほど目立たなかったのですが。
いやはや。

2011-07-17

ひさかたぶり、リアルちらし。



PENTAXを受け継ぎつつ、オリンパスPENの風味もありという一台に、こんなちらしが作られていました。ちらしをくださったゴメさん、ありがとう。



全体的には三つ折りちらしになっています。

2011-07-14

誤植に注意しましょう。

東京は34度。
そういうときは、とんでもない変換ミスを見落としたり、それがしますね。
メールに「思う」というのを「主宇」と打っていて、
そうとうひどいです。
(反省)

2011-06-24

統計数理研究所オープンハウス開催

来る2011/07/14(木)、東京・立川にある統計数理研究所で、オープンハウスが開かれる、とのご案内をいただきました。

研究所の研究教育活動を広く一般の方々に知っていただくために、講演会、ポスター展示、研究施設見学ツアー、大学院説明会などを行います。
──オープンハウス開催ちらしより

とのことです。で、ちょっと以前開催の模様についてお聞きしたことがあって、見学の目玉のひとつではないかと思うのが、この統数研ならではの「研究施設見学ツアー」。

なにしろですね、こちらの記事の写真にあるスパコン↓
Researchmapつながるコンテンツ
樋口知之教授「モデル×データの現在」
http://researchmap.jp/article/tsunagaru/201010e/


などが見学できる「スーパーコンピュータ見学」、さらに古いコンピュータ──あったあったという古い型番だけじゃありません、ものすごく古いまさに「歴史的」な大型機などを含む──「歴史的な計算機や物理乱数発生装置見学」、それから「大型スクリーンによるシミュレーション映像体験」……ほんとに巨大でちょっとびっくりするスクリーンです……という3つのコースから選べるんですね。

またどのコースも約30分ということですので、なかなか見応えあり、と予想され、特に多摩地区在住のみなさんには貴重な機会と思います。

研究施設見学ツアー
12:50〜13:20

※参加ご希望の方は12:45に受付横に集合してください。参加費無料・申込不要

統計数理研究所オープンハウスについての情報↓
http://www.ism.ac.jp/openhouse/index.html


統計数理研究所アクセス↓
http://www.ism.ac.jp/access/index_j.html

2011-06-23

2011-06-18

なんて鮮やかなピンクの紫陽花。



土地が酸性が強いとあじさいの花の色が青に変わる、なんて聞きますが、最近どちらかというと、ピンク系のあじさいをよく見るような。

2011-06-13

病院へ行くとよくロボットのことを思う。

新しい病院へ行った。新しいというのは、診療を受けるために初めて行った病院ということだ。近所の診療所で何か起こると紹介状を持って大病院へ行くということになる。今回のは親知らずの抜歯という案件であるわけなのだが。

私は結構いろんな病院へ行くので(!)、初診受付から入って、受診するまでだけでも、ああこの病院はID確認が甘いなとか、ああここですり替わるミスがあり得るな……なんてすぐ思ってしまう。やれやれ。だけどそういうのは働く人の個人差の問題ではなくて、たいがいはシステムの問題、あるいはマニュアルの問題であろう。

そんなとき、医療という分野はつくづくロボットが合う分野だと思う。マニュアルさえしっかりしていれば、ロボットならちゃんとやる。人がそこは確認しなくてもいいだろう、とか、相手が理解しないのでめんどくさいとか思ってしまうような部分は、かえってロボットのほうが得意かも知れない。

もしそういう日がきたら、この人は様子がおかしくないか、ということを感知する機能をどうかつけてもらいたいなあ。相手をざっとスキャンして、返す言葉は「もしかして具合が悪くはないですか?」みたいなやつで。しかしそうなると、ロボットのほうで訪れた患者が受診すべき診療科をセレクトしてしまったりして、むしろ病気発見に役立ってしまうかも(!)

2011-06-11

本について考えるに最良の時。

昨日お打合せで、話題が「デザイン」について、に及び、自分で「それが本ですよね」と言ってみて、はたと──そうか、今まで本について考えることをしたいと思ってきて、実際最近は内外問わずよく考えるようになってきたけれども、というのも今ほどそれが何かについての証拠とかいろいろなヒントが集まりやすい時期も滅多にないかもしれないためなのだ、と気づいた。
(ひどい日本語だけど)

悲観はおそろしい。今こそその時。そんなことにも気づかないなんて。

ユージンスミスな坂道。



こうやってみると、さほどでもないか。
ではモノにしたらば……??

我々は腹を立てなくてはならない。

「我々は腹を立てなくてはならない。」──村上春樹ファンには「はっ」とさせられた一文。
「村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文」から。

村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文(上)
村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文(下)

2011-06-09

Researchmapの研究者検索がパワーアップ!

研究者検索の際、場所とか大学名とかで特定できるというのが、ちょっと「へえ、そうなんだ」という感じでおもしろいです。
というのは目に見える違いですが、アカウントをお持ちの方は→バージョンアップの詳細はこちら。……で詳しい内容がわかります。

端末表示に対応してみました。

Bloggerが端末最適化表示というのでしょうか、端末でも見やすいようにブログデータを飛ばしてくれる設定を用意してくれていたので、当ブログで「ON」にしてみました。

私は画像アップの際、Bloggerの機能だと画像が小さくまるめられるため、Picasa経由でアップロードすることも多いのですが、それには関わりなく、imgには一律でちゃんと同じリサイズがかかるようです(エミュレータを見たかぎりですが)。

2011-06-08

CMS選び。

墨田区のWeb制作・UIデザインスタジオ「engawa」さんが紹介されていたCMSの名称が「Contao」に変わっていた。

engawa
今回のサイト構築に使用したCMS「typolight」
http://en-gawa.net/readblog/items/norinyuarunishitacmstypolight.html


Contao
http://www.contao.org/#new-name

This website is powered by Contao Open Source CMS :: Licensed under GNU/LGPL
Copyright ©2005-2011 by Leo Feyer :: Extensions are copyright of their respective owners
Visit the project website at http://www.contao.org for more information

とのこと。私の借りているサーバーはWordpress、MovableTypeに対応、Nucleusも使えたはずだ。縁側さんは「Concrete5、Modx」なども挙げていらした。

「人気オープンソースCMS徹底比較」というサイトも面影ないほど変わっていて、もしかしたら以前見たのは違うサイトだったかも……と不安になりつつ。。

人気オープンソースCMS徹底比較
http://opensourcecms.blog122.fc2.com/


うーん、このところブログが自分のためのリンクリストか?……となっておりますが、諸々御参考になれば。

すいません、もう一個追加
緯度経度情報取得用
住所やランドマーク名から経度、緯度を検索してXML形式で返します
http://www.geocoding.jp/api/

2011-06-07

3296APIs

programmable web
http://www.programmableweb.com/


コンテンツを作ってから配布方法を考えると、「英語に訳さなきゃ」という問題が発生するが、なぜかシェアする技術から入ると、さほど翻訳の問題が起こらない。つまり技術が特定の情報を伝達すべくデザインされているからにほかならないからだろう。

まずはそこから基本的な情報をシェアすることを考える。それから、より気持ちにフィットしたコンテンツが発生していく──。

Google My Map by MiCRO FILM

わからないことは怖いというのが自然ならば、まずは計測。まとめマップを作ってくださった方は、

作成 MiCRO FILM
http://www.micro-film.jp/


以下、そのまま引用します。

東北関東大震災・非公式・放射性物質モニタリングポストMAP / Japan quake radioactive material monitoring post MAP

■非公式かつ専門知識を持たない者による情報です。当情報の信頼性や情報による判断行動は閲覧者の責任のもとに願います。作成者は上記による責任は負いません。

■閲覧したい場所のピンをクリックし「数値を見る」をクリックすると現在の数値を見ることができます。

■地図に掲載されていない観測ポイントの情報や個人
で観測されている方の情報をお待ちしております。順次
地図に掲載いたします。
monitoringpost@gmail.com

■避難半径地図
http://ow.ly/4eyyd (gif画像)

■原発被害に関する放射能分野の基礎知識
(独立行政法人放射線医学総合研究所)
http://ow.ly/4dPim

■NHK TV (ustream)
http://ow.ly/4frY8

■被害状況の一覧マップ(NY Times)
http://ow.ly/4ftAO

■東大病院放射線治療チームツイッター
(放射性物質関連リアルタイム解説)
http://twitter.com/team_nakagawa

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作成 MiCRO FILM
http://www.micro-film.jp/

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表示回数 11,018,424 - 一般公開
3月12日作成 - 4月26日更新
投稿: - 共同編集者 3 人

2011-06-04

Tokyo Stations

そういえば昔ありました「パノラマ」というフィルム付きカメラ(カメラ付きフィルムだったか?)。そんなことも思い出しながら続けている、駅写真のシリーズからの一枚です。

オープンハウスの楽しみ方試論

終わってしまってから言うのもなんですが、行ってみてああするといいかも、こうするといいかも、と思うということもあるので、そういう話としてお読みいただければ幸いです。



NIIオープンハウスでは、一般講演のほかに、ポスターセッションという展示主体のイベントがあって、これは広い会議場にずらっとパネルによる展示がされていて、自由に閲覧することができ、また時間帯ごとにある程度入れ替わりながら、出展した先生方がご説明できるようパネルの前で待機しているというもの。

ところがご来場者は五月雨式にやってくるので、ぜんぜんご説明しないで待機だけということもあるし、逆にご来場者がせっかく来てもたまたま大勢人がいて訊けなかったり、ということがあるのは、まあやむを得ないわけです。

今回、招待状をお送りした方が、学生さんを連れてきてくれて、彼らを案内して思ったのは、ご来場者がこのようにグループになっていると、説明するほうもしやすいし、質問もしやすいし、なんか盛り上がるなあ、と。

実際、自分も、となりにいらした大向一輝先生にお話をうかがったのですが、これは私一人で聞くのはもったいないというか、何人かで聞いたって価値は変わらないし、また他の人がどんなことに興味を持っているかを知ったり、ちょっとレクチャーっぽくなったりして、そういうのもいいよなあと思いました。入口でなんとなくツアーを組んで、回ったりしたらどうかしらん、などと思ったのでありました。

2011-06-02

本日からNIIオープンハウス。



本日から明日までの2日間、国立情報学研究所(東京・竹橋)で、オープンハウスが開催されます。講演・デモなどの詳細情報は↓

国立情報学研究所
平成23年度オープンハウス



twitter.com/jouhouken
※節電のため、会場の室温を高めに設定しております。軽装でのご来場をお願いいたします。
また場内照明を一部暗くしている箇所があります。ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

ぜひご来場ください。

なお、学生のみなさんで、オープンハウスと同時開催の「総合研究大学院大学 複合科学研究科 情報学専攻 入試説明会」にご来場の方は、こちらにも情報掲載しています↓

ようこそ量子LAB 学生のみなさんへ
http://www.ryosi.com/for_students.html

2011-05-31

2011年6月の座右の銘。

カエサルのものはカエサルに。

でございます。
いちおうググってみて、ことわざの一覧ページで確認したら、50音順で、この「カエサルのものは……」のつぎが「カエルノ行列」いや違った「蛙の行列」で、蛙は立つと目が後ろ向きになるから、向こう見ずな人の集まり! という解説。うーん、こんなことわざ使ったことないな。「烏の行水」なら知ってるけどな。「カラスノエンドウ」じゃなくて。

2011-05-27

ふりだしに戻る。2011/5の座右。


今突然気づいたのだが──というか、久しぶりに思い出したのだが、というべきだったかも──今月をひとことにまとめる、とか、この本の内容をひとことで、といったことをほとんど自動的に私が考えるのは、これは一種の癖であって、よく考えてみれば「キャッチコピー」というものを書く必要から習慣化したものかもしれない。

キャッチコピーの作法としては、消費者に「届くもの」を考えるので、「要約」では決してないのですけれども。

さて、というもろもろは、実は「今月の座右の銘」の話の前ふりでして。今月を振り返ってみたら自然と浮かんで来たのがこの──「ふりだしに戻る」なのであります。

なんだい格言にも満たないじゃないかと、私も思いますが、誕生月でもあるこの皐月、「ふりだしに戻る」というのがまさにぴったり。そんなことを言っていると、梅雨が駆け足でやってくるのでありますが。

ふりだしに戻る〈上〉 (角川文庫)
ジャック・フィニィ
角川書店
ふりだしに戻る (下) (角川文庫)
ジャック・フィニィ
角川書店

2011-05-24

「何に使うの?」と訊かれないFacebook

たとえばブログ、SNS、Twitter──ウェブの新しいサービスが次々に上陸し、また日本でもさまざまなサービス──ミクシィしかり、GREEしかり──が立ち上がって、そのたびに「何でやってるの?」「使い道がない」とかいったことを言われたりしたのに、そうなのだ、Facebookについては、そういうのが少ない気がするのだが、私だけだろうか。もうそれこそがFacebook最大の特徴!などと思い始めてるくらいであります。

ふだん、どちらかというとあまりネットコンシャスじゃなく、ふだんはケータイメインで暮らしているといった人にも、なぜFacebookだけがしきいが低いのか。(もとは逆に「しきいが高い」サービスだったのに。)

しかも実際問題として、特に使いこなしているというわけでもないのに、「使いこなせてない」と心配しないのはなぜなんだろう。

たぶんだけど、会社や地域で配られた何らかの記入用紙に「なるべく出してください」みたいな感じで登録したんじゃないだろうか。

でもなぜFacebookだけが、「ネットだけどリアルと同じなんだよ」と人々に思わせることができたんだろう?

本とは何か。

宿題で読んでいるこの本↓

ウェブ×ソーシャル×アメリカ <全球時代>の構想力 (講談社現代新書)
池田 純一
講談社

はたいへんなボリューム。その中に……

単なる意匠としてのデザインは後景化する。
(中略)
設計≒問題解決としてのデザインが前景化する。

──池田 純一『ウェブ×ソーシャル×アメリカ <全球時代>の構想力』より


を読んだところで、あとがきの副題
「ウェブ時代に本を書くということ」
が目に入ってしまう。

ウェブの時代に本を書くことは難しい、とてもインテンシブな試みにならざるを得ない。
──池田 純一『ウェブ×ソーシャル×アメリカ <全球時代>の構想力』あとがきより


この「インテンシブ」というのは、どうだろう、「集中を余儀なくされる」というほどの意味だろうか。sigh。

自分もつられてひと息いれて、で、思ったんだけど、本を書くことがそうなるのは、つまり、本の「デザイン(前景のほう、あるいは狭義になるけどタクティクスとしてのデザインというか)」が固定化しているからなんだろう。

一方で同じ本の中で、オープンソースでは「別の行為で生計を立てなければならない(前掲書)」点がよく指摘されることが述べられ、この問題が著者・作品というソースにも敷延できることは折り込み済みだろう。このことはかなり以前、梅田望夫氏のベストセラー『ウェブ進化論』で(きっぱり)ふれられていたのを、鮮明に覚えている。本が手元にないのですが、古い自分のブログに書いた元原稿が残っていて──「『ウェブ進化論』の161ページには、先進国の表現者が「飯を食う」ことについて書いてある」──とある。この件について、このお二人の話し方がとても印象深いのは──もちろん現実に別に本業をお持ちであることとも関係あると思うけれども、この問題は、そのくらいの距離感でないととても議論にならない、という面があって──そんな立場の違いにも、議論へも、配慮がなされているからだ。

書くだけが生業で、などというのは、かつて「そう見えた」だけで、またウェブ時代の本は相当なデザイン力(「単なる意匠」でないほうのデザインですね)が必要になるじゃないだろうか。必要なのは「本とは何か」の想像力。む、といえば簡単だが、ふりかえればほら、本をかぐというパフォーマンスなんかもそのように解読できたり。

2011-05-21

5月の薔薇。



いまだに5月の「月別座右の銘」が浮かばない。ってもう21日も終わろうとしており、五月病とも言えず。

今メディアが注目する研究者の話題

朝日のbeのトップに、東京大学の村山斉先生が、掲載されていたのが今日のこと。記事によれば、ご著書は25万部の売れ行きとか。beはいろいろな方が登場するのに、一般的であり個別的であるというバランス技の記事。

一方、先日、5/19にほぼ日で連載が終わった、MITメディアラボ副所長、石井裕先生のインタビュー。来日(!? まだ滞在中だったかな?)の時のたいへんな盛り上がりも記憶に新しいところです。さてこれは、おそろしく短く言うと、糸井氏がMITまで行って石井先生と卓球してくるという記事。ついでにこれまたおそろしく細かい話で恐縮ですが、

メディアラボのような研究室で、
「デモクラティック」なんて言葉を
使おうと思ったのは、
先生がオリジナルなんですか。

──ほぼ日「石井裕先生の研究室。」3 糸井重里氏の言葉より引用

といった部分を残すところが、ほぼ日のバランス、別名、糸井氏の「そうだよな」なりと、またこちらも味わうこと深し。

2011-05-19

毎日写真館!?

最近、ただ写真をアップしてるだけ、という気もしますが。