2012-12-19

発電もまとめてやれば。


あれ、犬のおとうさんがいるけど見慣れない広告、と思ったら、↓
おうち発電プロジェクト
http://mb.softbank.jp/mb/sustainability/solar/


というものだそう。
「おうちの屋根」というのは、いろんなものに使えると思います。
発電所にしてもいいし、緑化してもいいし、
いろいろと有効活用できる。

ただ戸建ての所有権があって、築15年以内だそうなので、
私の場合、思いっきり対象外、ではあるのですが。

2012-12-13

同じ本でも年齢によって違う値段。




facebookが、登録内容がリアル(現実社会)と同じかという点にきわめて厳格な規約の方針をユーザに提案したときに、ああそうか、とふと気がついたのだが、そうなのだ、その人が子供か大人かといったことはそのうち判別ができ、たとえば年齢によって閲覧を制限したり、購入時の価格を変えたりすることもできるんだろうなあ、と。

学生向けのプログラムをラウンチしたばかりのアマゾンが、
こんどはキッズ向け、だそうです。

kindle freetime unlimited
http://www.amazon.com/gp/feature.html?ie=UTF8&docId=1000863021


2012-12-11

data and design



税金がどのような用途に使われているかを
ビジュアルに示す、イギリスのウェブサイト。
トレサビリティとまではいかない試みですが。

ウェブ制作の立場からは、
データこそメインコンテンツである、
データ(という素材)がデザインの動機である
だからこそコンテンツがインタラクティブになり得る
だからこそコミュニケーションが生まれる
という作り方と効果の点に留意したいところ。


Visual Complexity: Mapping Patterns of Information
クリエーター情報なし
Princeton Architectural Press
Visualize This: The FlowingData Guide to Design, Visualization, and Statistics
クリエーター情報なし
Wiley
Data Flow: Visualising Information in Graphic Design
クリエーター情報なし
Die Gestalten Verlag
Infographics: The Power of Visual Storytelling
クリエーター情報なし
Wiley

2012-12-07

Le Web

CNN 
Explainer: What is the 'Internet of Things?' 
December 4, 2012 -- Updated 1532 GMT (2332 HKT) http://edition.cnn.com/2012/12/04/business/leweb-parallax-internet-things/index.html

googleの絵本を思い出すが、ウェブ童話という趣。
これまで最も紙媒体メインだったpicturebookのジャンルで、
ターゲットも明白に幅広い年齢層を対象に、
(もともと絵本というものが必ずしも子供のものではなかったように)
ビジュアルでコミュニケーションしていこうという、
けれども紙時代のようにとても手の込んだつくりになっているコンテンツ。

2012-11-16

ようこそ量子 | 量子情報の最先端をつたえるInterview、第3回


第2回は情報通信研究機構(NICT)の佐々木雅英室長インタビュー、量子鍵配送の話題でした。

ようこそ量子 | Interview
バックナンバーはこちらから

さて、今月は──



最先端技術を担う企業の研究所では、量子領域へのどんな取り組みが進んでいるのでしょうか。「スーパーカミオカンデ用光電子増倍管など、常に新しい現象の発見や解明につながる技術を担ってきた浜松ホトニクス株式会社中央研究所材料研究室の廣畑徹 室長代理にお話をうかがいました。

光を追いかける……といっても可視光域以外を含む光子の、そのひと粒ひと粒をつかまえようというチャレンジのお話。以下のような目次です。

●ようこそ量子 | Interview #003
廣畑徹室長代理(浜松ホトニクス株式会社)インタビュー
1 量子から逃れることはできない
2 光を使ってどうするのか
3 ブレークスルーはこれからだ。

量子の世界をのぞいてみよう
光子1粒ずつによる二重スリットの実験

お時間のあるときにご覧頂けると幸いです。

2012-10-19

a scientific video



European Space Agency | 17 October 2012
Galactic Centre through Integral’s eyes
http://www.esa.int/esaSC/SEMV8W3S18H_index_0.html


欧州宇宙機関のビデオ。ビデオの可能性と一般の方へ伝達することの限界というか問題点といったものとを両方感じるけれども、これは可能性のほうをたくさん感じたビデオのひとつ。そういったものは増えていると思う。

人類というのは、結局宇宙へ行くんだろうなあ、と思う。なかなか行けないけれども、でもこんなにして、宇宙のことを知ろうとして、たくさんの人工衛星や、宇宙飛行士たちがでかけていくのはなぜかといえば、いつか行きたい、と総じて人類は思っているのだろう。私自身はちっとも行きたくないけれど、そういう個々人の好みや体力の問題はべつにして、技術が、人類が宇宙へ行きたいと思う指標になっていると言えよう。

2012-09-16

言語獲得より言語創造について考えたい。


言語獲得より言語創造について考えたい。
などと思ってながめると、これはまさしく言語創造について
語っているように思えます↓

ほぼ日刊イトイ新聞 2012.04.20
はじまりを、はじめよう。
終わりのように見えているものは、
生まれたばかりの始まりなんだ。
http://www.1101.com/beginning/itoi/index.html

今日はいかにもさしでがましく、
(どういう風の吹き回しであろうか、見苦しいことだ)
そのコピーを玩味熟読してみたいと思います。


コトバの本質は使用法(usage)にある、といわれます。
そのように思う一方で、でもなぜ、どうして、
ヒトの中に、ヒトの間に、コトバが出来たのだろう。

(あれれ、どうしても影響を受けずに書くことが出来ないみたいですが。)

はじまりを中心に、世界を見たいと思ったのです。
──それは、誰よりもコトバを駆使してきた人が、
書いたんだよな〜、と思うと、とても感動的です。

思いの原点は、そんな単純な気持ちです。
──こういうのって、今まで「東京の」ことばだと思っていたけれど
震災以来、またそれ以降のさまざまな読書から、私は
「東北の」ことばなんじゃないかと思うようになりました。
その東北がほんのすこし香る一行。

はじまりを、ほっといちゃいけない。
じぶんから、はじまりを、はじめなきゃね。
このへんは思いつきだと憶測します。
別の勢いを借りれば、また別のコトバであったかもしれない。

前段、繰り返し(韻)が多用されますが、
それは最後の「誰にも書けそうもない」一行

で、さっそくはじめはじめました。

へ手渡されるんですね。

(あ、ついでにusageの方の膨大な集積が「言いまつがい」だというふうに、憶測も拡がります。両方要る。月並みですが。)

2012-08-31

amazonに清水ミチコさんの学生時代


amazon.jp
私のキャンパスライフ
著名人インタビュー
清水ミチコさん

非常に珍しい写真も満載。ぜひ。

目標を探す努力なんかで寝そべっているよりも、目の前にあるしなければならないこと、するべきことをまっさきに片付ける意志の方が大事だと思います。

すぐれた人のメンタルこそ、モノマネする価値があると思いますよ。


2012-08-26

コンテンツの輸出。



Google mapsのチュートリアルを探していたのに、つい「寿司」!?にひかれてニュースサイトに立ち寄ってしまった。

「手帳」は世界共通語? ――ほぼ日手帳、2013年版は英語版も

ほぼ日手帳は“寿司”――英語版「Hobonichi Planner」に掛ける糸井重里氏の意気込みとは (1/2)

ウェブ上でメディアをやるならば、「コンテンツを輸出する」というのが、結局目的というかゴールというかになるだろう。

そのときに、(仮にカルチャーが「日本」でも)言語は英語になるだろう。

そういったほぼ日のチャレンジはこれまでも(たとえば震災後などに)あったと思うけれど、イメージングも含めて、いよいよ明確化してきた、という感じがする。

2012-07-30

This is for everyone


ウェブの生みの親、Sir ティム・バーナーズ=リー氏が、
ロンドン・オリンピックのオープニングセレモニーに登場したんですね。



英国自慢のセレブリティたちが並ぶなかで、誰か足りないな(ほら、Sirの付く……)と思っていたら、そうティム・バーナーズ=リー氏でした。

彼がウェブを産み出したことが、日本でももっともっと広く知られるようになるといいなと思います。

ウェブらしさを考える本 (丸善ライブラリー―情報研シリーズ)
大向一輝・池谷瑠絵
丸善出版

ウェブ上でも読めます。公開しているURLはこちら↓
丸善出版ウェブらしさを考える本-つながり社会のゆくえ-」無料公開サイト

2012-07-22

「人生と写真がイコールになるよう、努力してきた」



八丁堀にある日本写真学院で開かれている水谷充写真展へ行ってきた。
THE GALLERY(日本写真学院4階)開催中!
写真・映像制作人 水谷充の私的視線
日本写真学院の案内ページ

水谷さんは、Researchmapのつながるコンテンツの写真をずっと担当してくださっている。水谷さんはカメラを通じ、あるいは手掛かりに、研究者の先生方と対話する。

技術的なことを言い出したら、この方の解像度はどこまでもいくし、あの手この手のアイデアだったら、いちごシロップまで試すというから、まったく果てしない。だから、それでどうする? 何をやる? 自分は何を選ぶ?、という根幹的なところに集中して解読するのが、私のような非プロにはためになると思っている。

そこで今日、トークショーの日を選んで出かけたという次第。写真についてワンポイント的に解説をしてくれたのだが、それがいちいちよくわかって、非常におもしろかった。

水谷さんの写真論は、これまでことばでは滅多に聞くことがなかった。そのことばも考えも、シンプルで、論理的で、たいへんにエッセンスが詰まっているのだが、実はその言葉から、そのエッセンスをくみ出すのが、たいへんに難しい。非常に遠い道程を感じる。だけれども水谷さんが何をやるかを見ていれば、逆にそれはわかる。トークでのひとこと──

「人生と写真がイコールになるよう、努力してきた」

うーん。この言葉も、研究という人生を選んだResearchmapの先生方の写真とともに見ていただければ、それに勝ることはない。

好評につき開催期間延長とのこと!
たしか8/9までと言ってました。お見逃しなく!



2012-07-19

Google Web Labを試用


未来感いっぱいのGoogle Web Labで、個人的に非常に懐かしい似顔絵アプリを試してみる。というわけでこんな顔らしいです。



「Try with a new photo」としっかり表示されるのが、「そんなに自信ないの?」と思うけれども、似てはいると思いますよ、もちろん。

2012-07-15

「ようこそ量子」量子情報の最先端をつたえるInterview、公開。



以前「ようこそ量子LAB」として公開していたウェブページを、量子情報の最先端をつたえるウェブサイトとして、リニューアルしました。

リニューアル公開の目玉は、「量子情報の最先端をつたえるInterview」というインタビュー記事。第一回目として、昨年、NTT物性科学基礎研究所ご所属時に、ダイヤモンドと超伝導量子ビットを直接組み合わせたハイブリッド系の量子状態制御に、世界で初めて成功した仙場浩一先生(国立情報学研究所特任教授)にご登場いただきました。

量子的な実験というだけで相当たいへんなわけですが、これが世界的にも画期的なゆえんは何なのか、またこの成果によってどんな新しい物理的な性質がわかったのか、といったところのやさしい解説に加え、クリックして詳細がわかる実験装置の模式図のページなども用意しました。

ようこそ量子 | 量子情報の最先端をつたえるInterview
Page | 1 | 2 | 3 |

ようこそ量子 | イラストレーションのページ
量子の世界をのぞいてみよう
※写真・イラスト提供:NTT物性科学基礎研究所

なお「週刊リョーシカ!」などの旧コンテンツもおいおいこのウェブサイトに統合していく予定です。

量子情報の最先端に関するニュース(Interview)から、量子力学や情報処理の基礎の基礎といったコンテンツ(リョーシカ!)まで、量子に関するトピックがまとめて読めるウェブサイトとして、いっそう充実させていきたいと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2012-07-10

フィクション、ノンフィクション



以前から、本をめくると書いてあったり、エンドマークのあとに書いてあったりする
「本書はフィクションであり、実際の団体……」
というのが、私は気になる。フィクションかノンフィクションかどうかというのはそんなに気になるものだろうか? と、まあ、ひどく迷惑になる場合とか考えると、そのように断っておいたほうが法務上よいことかもしれない。けれども小説を読んで、それがノンフィクションだと考える人類がいるだろうか? と、まあ、これはさらに少ない確率であるような気がする。

そもそも、フィクションが一抹ノンフィクションを含んでいない、ということがあるだろうか? 逆に、ノンフィクションの文の運びに、フィクションが含まれていないと断言できるだろうか?

そういうわけで、私にはどうもこのフィクション、ノンフィクションということが気になるというか、この制度の運用が本来の趣旨からずれてしまっているのではないかと憶測するのだが、まあいいか。WIREDづいている昨今(って昨日と今日ですが)、いにしえのレコードのシングル版のような書籍を発見。短編集というものが消えるとしたら残念ではあるけれども、こういうふうに小さい単位でものを読むという習慣は根付いていくように思います。紀伊国屋経由だとiPodで読めます。

WIRED Single Stories
手軽に読めて読み応え抜群。eBook限定のノンフィクションシリーズ「WIREDシングルストーリーズ」本格始動!

日本だけの企画のよう。ついでに英語版もいれてくれればいいのに。


2012-07-09

覚え書きリンク集


WIRED ARCHIVES
原子操作の20年:画像ギャラリー
原文

WIRED ARCHIVES
量子情報ネットワーク実現につながる新実験:画像ギャラリー
原文

WIRED TECHNOLOGY
top - Technology - News
量子コンピュータ実現に向けて大きな進展
アーカイブし忘れていたProf. Michelle Simmonsの記事
2012年2月23日

あさってからスタート!
Euroscience Open Forum 2012
Keynote Speakers
ESOF 2012 DUBLIN
Euroscience Open Forum 2012
Dublin: 11th-15th of July
Dublin City of Science 2012
日本でも高名なProf. Lisa Randall, Craig Venter, Ph.D.,CERNのディレクター等々……。

WIRED、医療関連の話題
ARCHIVES
急増する「オープンアクセス」方式の学術誌
原文
Open-Access Journals Flourish
Randy Dotinga   04.11.05

2012-07-03

週刊リョーシカ!工事中のおしらせ



量子のふしぎを楽しむ週刊コンテンツ『週刊リョーシカ!』、
現在、連載休止中ですが、ところどころ手直しなどを行っており、表示の不具合が20分程度持続する場合があります。

いつものURLで
「ドメインウェブの設定が見つかりません」
などと表示されたり、
リョーシカのコンテンツが表示されない、などの場合には、
恐れ入りますが、しばらく経ってから
今一度アクセスしてみてください。

ご不便をおかけいたしますが、なにとぞよろしくお願いいたします。

2012-06-27

007だけじゃないQuantum仕掛け。



映画007シリーズ最新作のタイトルに
Quantumという語が入っていたのも
ついこのあいだのことのように思われるが、

最近「Quantum」関連のニュースで、
Quantum Comuputerぐらい多いのが、
この「Quantum Condrum」だ(笑)。

ウェブサイトも変わったつくりで
(そりゃそーだ、ふつうでどーする)
右へ右へとずるずるいく仕様。
dimensionとpuzzleを解きながら、
おじさんを助ける!?という筋のゲーム。



2012-06-23

Google - Alan Turing




そうなんです↓
MdN DESIGN interactive
今日のGoogleホリデーロゴはアラン・チューリング生誕100周年

レゴですね、そうこなくっちゃ。↓
WIRED
SCIENCE
LEGOで作成されたチューリング・マシン(動画)
オランダの2人の研究者が、LEGOブロックでチューリング・マシンを製作した。1936年に数学者アラン・チューリングが考え出したこの有名なコンピューター科学の概念を、目に見える形にしたものだ。

「現在、オランダの数学およびコンピューター科学国立研究センター(CWI)で開催中のチューリング展覧会に展示されている」そうです。原文は↓
LEGO Turing Machine Is Simple, Yet Sublime
By Geeta Dayal

もうひとつ、こういう方向の記事も。↓
the guardian
Alan Turing and the bullying of Britain's geeks
by Professor S.Barry Cooper

2012-06-19

ケータイ・マトリョーシカ!?



WIREDの記事から。
携帯電話24年間の全進化:マトリョーシカ人形で表現
販売価格3995ドルだった1983年の「世界初の携帯電話」から、2007年のiPhoneまでを振り返る。

The Evolution of Cellphones, Russian-Doll Style
By Charlie SorrelEmail Author June 17, 2009 |  6:17 am |  Categories: Phones

歴代の携帯電話マトリョーシカ:ペーパークラフトで再現
英国のアーティスト、カイル・ビーン(現在26歳)氏のマトリョーシカ型ペーパークラフト。
DynaTACを含む9台の携帯電話のレプリカからなるマトリョーシカ「Mobile Evolution」を創作。

Think the iPhone Is Cute? Check Out This Cell Phone Nesting Doll
BY NATHAN HURSTEMAIL AUTHOR 06.14.12 8:38 PM

2012-06-17

クルム伊達公子さんのことばより


写経な日々。

……持って生まれたセンスっていうのも、
絶対あると思います。
ただ、「情熱」っていうものだけは、
教えることができないですからね。

──ほぼ日刊イトイ新聞
明るくて、負けずぎらい。
クルム伊達公子さんの、ふつうは無理な道のり。より

2012-06-15

原発について坂本龍一さんから



声を上げる。上げ続ける。あきらめないで、がっかりしないで、根気よく。社会を変えるには結局、それしかないのだと思います。

──坂本龍一さん、朝日新聞2012/06/15夕刊 15面「オピニオン」より


「変化」を語ることと、「社会を変えよう」と行動することは、まったく違うということを痛感します。あきらめないで、がっかりしないで、根気よく。

2012-06-10

言いたいことは常に仮説である。



はじめ、タイムテーブルということについて考えていたんです。
ことばや文字の変化の歴史を年表で整理する。
なぜそう変化したと考えられるかについて、
それぞれそのような様相を説明する研究を挿入する。
そのように整理すれば、うまくパズルがはまって、
統一的に理解できたような気になる。

だけれども大学の講義というものの記憶をたどると、
ごく「入門」ものは除いて
たいがいは、そういうふうには進まない。
統一的な俯瞰図そのものを講師が「言いたい」ということは
ほとんどなかったよな、と。
むしろ、実際に個々の研究にあたってみたときに、
統一的な理解のパズルの一片という期待にそむいて、
なんか独自な、
それぞれに違う論旨のベクトルを感じとってしまう、
そこで初めて個々の研究について、ああ、本来、この研究は
こういうことが「言いたい」んだなと思う。

この「言いたい」とは、つまり「問題意識」ということで、
この問題意識が、問題を立てる。
それに対してこれが答えなんじゃないか、
という考えが生まれる。

そんなふうにして、静的なタイムテーブルは、
常に動的な「仮説」に、脅かされている。

……と、ここまでは
講義や学問に関連した話だったのだけれども、
そこでふと、これをぐっと拡げて考えてしまいます。
すると、言いたいことっていうのは、
もしかして、常に仮説なんじゃないだろうか。

ふだんの生活の中で自分が言いたかったり、
他人がなんだか主張したりしてる、
……というこの「主張」というのも、
どうもその、言う「姿勢」のようなものばかり目立つけれども、
内容を見ればやっぱり「仮説」じゃないか、
というふうに見えてくるのです。

たいがい、検証されてないし。
逆に仮説じゃなかったら、
たとえば「天気がいいねえ」なんてのは
本人にとって別に言っても言わなくてもいいことだろうし。
特段に言いたいのは、つまり、
それが仮説だからじゃないだろうか。

2012-06-09

量子の世界でいま起こりつつあること。


たとえば──
WIRED top - Science - News
18歳が一流誌に「量子もつれ」論文を掲載

というニュース。

原文は、
World's most wired Teenager
ARI DYCKOVSKY

その論文は、
Analysis of photon-mediated entanglement between distinguishable matter qubits
A. M. Dyckovsky, S. Olmschenk
(Submitted on 17 Feb 2012)

記事の結びの部分はちょっと「しゃれ」入り。
しかし、それは古典的な世界での話にすぎない。彼は量子の世界において、もっと進んだところにいるのだ。
──TRANSLATION BY ガリレオ -高橋朋子/合原弘子


But those are merely the measurements in the classical world. He’s gone much further in the quantum world.
──Cade Metz, the editor of Wired Enterprise


まずは古典的な世界/量子的な世界が、対比的に示されています。というのも現代物理学では前世紀の初頭から、物理的な考え方の根幹の部分で、古典から量子へ、という変化が起こっており、これからの技術もその流れの上にあるだろうと考えられる。だけれども、それはまだ未来の世界に属している(から決定的なことは言えない)。ムりむリ整理すると、そんな感じでしょうか。

2012-06-04

さとうさん、どうしてますか、るえねこです。




自分のコドモが小学6年生になった。そうなって初めて、そういえば小学校の記憶のほとんどが小学6年生の時のものではなかろうかと思い当たった。長く暮らした「学校」というものをいよいよ離れて、よくも悪くもひとつにまとまっていたものがそうじゃなくなるのだ、といったうすら寒い感じ。これからどうなるんだろうか、といううすら自由な感じ。──6年生の一年の暮らし方というのは、案外重要なんじゃないか。

それに関連して、最近よく想い出すのは、小学6年生の時に流行っていた──このテーマだとひとつには、私の世代にはおなじみ仲良し女子2名によるピンクレディというやつがあるわけだが──もうひとつ、自分にとってもっとずっと重要な記憶が、学級内で回し読んでいた「漫画」である。

これは、さとうさんという女子が書きおろしてくれる連載もので、ノートにして、もう何冊も何冊もあった。新作はみんな読みたいので、さとうさんのそのノートが、授業中でも構わず飛ぶように回っていった(笑)。登場人物は猫たちで、猫というのは、当時流行っていたキティをパロッたもの。そのキティが何人も出てくるのだが、そこは当然、人物設定がほどこしてある。

人物設定は、クラスメートを反映させたもので、7,8人ぐらいの常連登場人物(猫)がいたと思う。私もそれなりの役が与えられていて、「るえねこ」という、ま、そのままの名前ではあったのだが、るえらしいキャラが与えられているわけである。各号というかそれぞれの漫画の「回」ごとに採り上げられるトピックは、学校で起こった軽い事件のようなものがうっすらと引用されていることもあるし、しかしおおむねフィクションというつくりで、とはいえ登場人物が誰であるかは──ふしぎなことに「誰のことを指す」という意識化はなんとなく宙に浮いたまま──性格付けや物語における役割のようなものとしては、自身クラスメートである読者にとっては自明という、興味深い読み心地になっていた。

いや、その読み心地がおもしろいからこそ、みんな新作を読み、新作がなければ旧作を何度も読み返したのだ。

また、さとうさんが、興がのって、忙しく書いたときは、消しゴムで消した鉛筆の書きあとがまだ濃く残っていて、そういうときには筆跡もだらっと歪んでいたりして、でも書き直しもなくきれいに書いてあるほうがいいというわけじゃなくて、そういう筆跡にはそういう雰囲気が宿って、それも悪くない。たとえばそのような筆跡が、たくさんの登場人物がわっとあつまってがさがさっという雰囲気になったりする場面をうまく描いたりもする。漫画というのはそういうもなのだな、と小学6年の私はしきりと感心したりした。

実は、このことを想い出したのにはもうひとつ理由があって、それはここのところ読んでいる藤井先生ご著書に、源氏物語のような物語の登場人物と読者というものの関係で、いままでふにおちないと思っていたことで、今いろいろと理解できたことがあったためだ。源氏物語が書かれ、読まれる空間から、──コドモなりにシビアな現実世界がありながら、そのさなかに別の空間を切りひらく、作者と読者がいた小学6年生の学級のことを想い出したのでした。

2012-06-03

「きみには自由意志があると思う?」


Researchmapつながるコンテンツの6月号が公開になっています。今回はつくばの筒井先生、ご研究は量子のなかでも量子力学の基礎論という分野です。↓

Researchmapつながるコンテンツ
明日へとつなぐ鍵 Ⅲ
量子力学のふしぎを問い直す。
筒井泉 素粒子原子核研究所
2012/06/01 公開
http://article.researchmap.jp/tsunagaru/2012/06/

インタビューでは、先生の近著『量子力学の反常識と素粒子の自由意志』にも話題が及び、「素粒子の自由意志」とは、物理的な意味としてはどういうことなのか(紙面の都合上簡単にではありますが)解説いただいたり、
コラム↓

Researchmapつながるコンテンツ
file 03:量子的「家」の建設
http://article.researchmap.jp/column/201206_3/

では、量子力学に取り組む、その基本姿勢をずばり↓

「ところが量子力学を理解するには、要するに、何が問題かということを自分で考えなければならないんですね」
──(上掲より)

等々。量子をはじめ物理を勉強している学生の方々にも、ぜひ御参考にしていただければ幸いです。

2012-06-01

型紙、という提案を読んだ。


「型紙」という概念への話の向け方が、やや強引なところもあると思うけれども、要するにあるエコで気持ちのよい定型というものを作って、それを生産から廃棄までうまく運用することのできる道筋を考える。その間に使う人がいて、それぞれに自由に、変型したり、工夫したりして暮らしていく。

この定型はばらし可能なパーツというイメージでもあるだろう。

こういった発想で文具のような小さなものから家といった構成物まで発想していったら、ずいぶんモノのイメージも、消費ということも、変わってくるかもしれない。

──そんな感想を持ちました。

無印良品のサイトから
家具の型紙
2012年5月 9日

リフォームと型紙の時代
2012年3月21日

味の型紙
2012年4月11日

家の型紙
2012年5月30日

2012-05-30

論理学がブームになりそう。



武器としての決断思考 (星海社新書)
クリエーター情報なし
講談社


話題のこの本は京都大学での講義を書籍化したものだそう。
ディベートのしかたということですが、
ツールは論理学です。

ところで本の最初にもでてくる「Liberal Arts」で、
かつて、私も「論理学」とりました。
成績は「B」だったように記憶。
成績のことを書くとろくなことはありません。(笑)

ところで、中学受験の予備校「四谷大塚」のサイトで、
2012/05/11にスタートした読み物記事が充実。
会員登録(無料)すると全文表示されるしくみなので
直接リンクしないかもしれませんが、
これも論理学です。

四谷大塚 DreamNavi net
磨けば一生役立つ力になる
論理力の鍛え方

東大での授業を、6人の小学生向けにアレンジしたら……
というわけで、まずは例題から、記事が始まります。

2012-05-27

16th Annual WEBBY AWARDS



16th Annual WEBBY AWARDSは、
5月21日にニューヨークで授賞式が行われたそうだが、
今回は、Steve Jobsトリビュートだったようである。


Special Achievement Awards
Webby Person of the Year: Louis C.K.
Webby Artist of the Year: Björk
Best Actresses of the Year: Juliette Lewis and Graydon Sheppard of "Sh*t Girls Say"
Webby Breakout of the Year: Instagram
Webby Agency of the Year: BBH

なんかすっかり落ち着き払った雰囲気になっているけど、
最初の頃はもっとどさくさした雰囲気のイベントだったような記憶があります。(笑)

2012-05-25

そのまんま、レタスですって。



いや、傘なんです。
おもしろいなあ。なんで思いつかなかったんだろ。
「見立て」ごころを刺激する、
その名は「ベジタブレラ」というのだそうです。

2012-05-23

インド、ロボット→もしかして仏像!?


プログラミングで、アメリカを「太陽の沈まぬ国」にしている(!?)インドから、『ロボット』という映画が話題になっている、というので予告編を観たのですが。

いやまったく、語り尽きないような映画でした。

wormタイプのロボットとか、ユニット化したたくさんのロボットが協働してタスクをこなすとか、いろんなロボットがダイジェストされていて、しかも追われている男性がやたらとsmartだなあと思ったら、ロボットを生んだ博士という、ロボット映画必定の登場人物だったんですね。

このロボットと博士、予告編前半のシメにヒロインが「似てる……」とつぶやくのですが。

インドのテクノロジーと娯楽への自信たっぷり。それから個人的には「仏像感」満載という印象も強くて、いやあ、とにかく気になる映画です。

2012-05-21

金環日蝕でした。


photo by keiji

[東京の金環日食2012/05/21]
食の始め:6時19分02秒
金環日食の始め:7時31分59秒
食の最大の時刻:7時34分30秒
最大食分:0.969
金環日食の終り:7時37分00秒
食の終り:9時02分37秒


2012-05-17

科学者インタビュー!?


科学者インタビューといっても、こちらは「extra-normal」ならではのバージョン。背景を選んで、登場人物を(1または2名)選んで、自由にセリフをタイプすれば、高画質アニメーションがつくれるサイトで、たくさんの人が「ためしに作って」作品をアップしています。アニメも一気に「工学的」な時代へ突入した観。一方にタイタニックのCGがすごい!といった世界があるなかで、個人の気軽なアイデアがぴぴっと実現できる、このようなツールのパワーに、とみに魅力を感じるこのごろ。

2012-05-13

家族には足りないものがある。


今朝、しばらくスーパーマーケットに買い物に行っていなかったので、近所の西友に行くことにした。ちょっと早めの時間。開店したてだが、まあいいだろう。最近、スーパーはどこも夜11時頃まで開いているから、朝早くにスーパーへ行かなければならない人が、さほど多いとも思えない。

ところが行ってみると、意外にもいろんな人が次々にやってきて、自転車置き場などはすでに満車という活況ぶり。日曜の朝、各家庭にはそれぞれ何かしら足りないものがあるんだなあ。かくいう私の場合は、「冷し中華」だったのですが。

2012-05-11

ウェブ上の憤死


以前から、運悪く死んでしまった人のウェブページはどうなるのだろう、ということが気になっていた。

たとえば人気ブログの書き手が、いつまでも生きているというわけではない。
もしメディアなら、誰かが同じようなテーマを引き継いで、表向きは何事もなかったように続けていける。けれどもブログの場合は、たとえば誰かが引き継いだとしても、生前のようにはいかないだろう。やっぱり何かが決定的に「止まって」しまうだろう。

SNSやデータベースに登録した場合もそうだ。あれはちょっと人物カタログのように見えるけれども、やっぱり生きている人が、自分の活動を少しずつでも追加しているから、そのツールが使われていることがわかるのだ。決してカタログのように静的ではなく、いつも動いている。

このようなケースは、今はさほど目立たないけれども、ある時期、たとえば20年、30年と経てば、よく起こることになっているかもしれない。

そのようなデータがどうなるのかというと、結局、アーカイブに入るだろう。ブログだろうと、SNSのページだろうと、データベースだろうと、特にそのページが消えることもないけれども、アーカイブの深い層の一隅を占めることになる。これまで「歴史に埋もれる」と表現されていたように、特に参照されることもなく「眠る」大量のデータが現れるわけだ。

ところで、そのように想像をたくましくしてみると、ふりかえって、では、いったい生きている人間らしい、ならではのウェブページって、何を発信するものなのだろうか?──それは「メッセージ」ではないだろうか。日付があり、状況がある中で発信されるメッセージ。ただの情報よりも、より強く、より濃く、メッセージ性のあるもの。

もちろんただの情報が必要なこともある。家電製品のマニュアルだとか、ソフトのインストールの注意点だとか、午後の降水確率や、大規模災害の続報等々……。けれども企業を含めた「私人(語義からずれて使ってしまってます)」が発信する場合、ユーザがなぜわざわざみにいくかといえば、直接に利害があるか、または単純に(生きている)人が何かやってるから、言ってるから、観に行く、読みに行くということだろう。これはこれまで「遊び」と表現されていたこととも重なってくる。(つと、話が飛びすぎてますが。)


このように考えると、たとえば企業サイトというものの制作方針も、また違ってくることがわかる。ちなみに先日勝間和代さんのサイトを久しぶりにみたら、監査と分析の企業サイトがなくなっていた。そもそもBtoBだけなら、ホームページなんか要らないというのも日頃感じることだ。


2012-05-02

「タマコンニャクウオ」


YOMIURI OLINE
ぬるぬると網すり抜けていた?新種の魚の名は…

北海道、羅臼沖で見つかったという新種「タマコンニャクウオ」。
命名の由来は「玉コンニャク」と「ウオ」が
くっついた、ということなんでしょうか(憶測)。
写真では、色つやはするめいかに似ているようにも見えます。
体調は5〜16センチほどだそう。
なんとも気になります。

2012-04-21

電子書籍の広告。



『ウェブらしさを考える本』はふつうの(紙の)本で、電子書籍ではありません。またウェブ上で全文を公開していて、誰でもHTML文書で、つまりパソコンや、iPhone・スマートフォンなどで閲覧することができます。

ところで今日は「電子書籍の広告」などというタイトルをつけてしまったのですが、広告というのは、「物を売る」ために発達した技術で、「情報を売る」のにはどうも向いていないなあ……とちょっとコピーライター的な立ち位置の話。

実は一昨年頃から、特に科学や学術の成果をコミュニケーションする手段として電子ブックなどのデジタル媒体を考えた時に、何ができるかと考え、Researchmapのコミュ「成果発信のためのebook研究会」で、iPhone AppやiBookAuthorを試作したりしてきたのですが、結局こういうのはパッケージ化の手段と工夫ということに尽きる感じがします。
(ちなみに、パッケージ化の要素の中でもインターフェースというのはもっとデリケートで、あるいは洗練されたもので、また別の、たいへん魅力的な開発エリアだと思います。)

そこで世の中を見回してみると、現在出版されている電子書籍の広告やiTunesストアのサイトの雰囲気にしても、まず「電子情報」というものをパッケージ化することで、いかに「モノ」だと納得してもらうか、そして「モノ」として値段を持ち、買ってもらうか、というふうに、どうしてもなっていくのだろうと思われます。作っていてもやっぱりその感じはよくわかり、というのも私たちにとってお金を出して買う「商品」とは、そういうものだからでしょう。

けれどもよくよく考えてみると、紙の本がある意味でパッケージ商品(モノ)だとすれば、電子書籍はそもそもデータ(情報)です。もし電子書籍を買って、「情報を買った」のならば、モノじゃないから再販できないし、古本に出すこともできないし、他人に譲り渡したりシェアしたりするには違法コピーしかない、と極端に考えることもできそうです。すると著者にはかえってうれしい話かもしれず、無理に「モノ」化するよりも、売るのに都合が悪くたって、長い目で見れば「情報」でいてくれたほうが有難いかもしれませんね。

とはいえ、「売るのに都合が悪い」というのは、コピーライターとしては大ピンチというか(大ピンチなんて古い言葉をどうして思い出したんだろう!)確かに大問題でございます。しかし「情報を売る」ということの内容に想像をたくましくしてみると、これも確かに、人にとっていかに特殊なケースかが理解できるようにも思うのです。たとえば──

スパイが「情報を売る」とか。
(しかも、そのあと暗殺されちゃうとか)

あるいは、古代ギリシアはデルフィの神託とか。

はたまた、宝島の地図のようなグラフィックとか。。

↑(これが一番モノ性があるか。)

……と、これはどうもですよ、クチコミといったおだやかな話じゃなく、私たちの頭の中には、重要な──世の中を動かすとか、大金持ちになるとか、天下をひっくりかえすとか!──情報は、「値が付くものじゃない」という感覚が基本的にはあって、そこで人類の知恵袋のなかに「重要な情報ほど、絶望的に流通しにくい」という認識がある、と考えるのが自然なのではないでしょうか。(ひるがえって、クチコミぐらいがかえってちょうどいいということにもなる、という。)

(本はそのようであるべきだと考えるとして)情報を極めて圧縮したものとしての書物が、モノでもないのに(情報なのに)お金で買えますよ、と言われても、そんな「特権」がカンタンに手に入るなんてあやしい、と踏むのが、現在の人類の感覚であって、すごく時間かかりそうだけど、そこが変わっていかないと、電子書籍というものが本当にリアルにはならないのではないか、著者が無理なく「食べていける」時代にはならないんじゃないか、と考えるのでありました。

2012-04-18

英作文じゃなくて「英借文」。

とある日。
私が書いた英文をリョーシカが「何を言っているのか、意味がわかりません」とおっしゃるので、「そんなふうに言っては人をdiscourageするだけで、よくない指導ですよ」と大反撃してやると、「あなたが書いた英文ですが、人がそう言っているのを聞いたことがありますか?」とのこと。
「ひと、って誰ですか?」
「英語を話す人です」
「むむ、確かに、ない……」
「でしょう」

そんなあ。だって言いたいことに合う英語が見つからないんですよぅ。

「自分が言いたいことばかり考えてもだめなんですよねー」
とリョーシカ。
「英語を使う人が、そう言わないということは、通じそうもないでしょう? それよりも既に聞いたことのある言い方、文を使って、自由に言いたいことを言えばいいじゃないですか」

なるほど。

「英作文じゃないんです、「英借文」なんですよ」

これでわたしが思い出したのが、かつて英語ラーニング・ウェブサイトで見た巻頭言だ。そこには、英語を学ぶなら、間違った英語を読み書きしてはならない。正しい英語だけを読み書きしなければならない、と書いてあったのだ。そんなあ。これはまるでショウペンハウアーの「良書を読むための条件は悪書を読まぬことである」じゃあないですか。

しかしながら考えてみれば、子供たちはたぶんオトナを真似ることで、言語を獲得してきたはずである。オトナは、家族の他にも、テレビだったり、本だったり、お友達の兄・姉だったりもしただろう。

「英借文かあ」

と、考えが一回りしたところで、あたりを見回してみると、あれっ? リョーシカはまたどこかへ出かけちゃっていたのでありました。

2012-04-17

amazon著者ページにツイを表示できるのが面白い。


amazonのサイトに「著者セントラル」というしくみがあって、著者ごとに著書一覧が表示がされる。このページは著者自身がカスタマイズできて、サイン会の情報を掲載したり、著者写真を掲載したりできる、と書いてある。と、そこへ最近、twitterへの投稿をインポートできるようになったようだ。さっそく使ってみたところ、なんだか妙におもしろい。

どうしておもしろいかというと、たぶん、間違いなく著者自身が、まるで読者、少なくとも特別な読者のように現れる(ように見える)からじゃないかと思う。というのはまず、amazonの著者セントラルは、ツイッターと違い、いちおう著者かどうかを判断するしくみを持っている。著者であると特定された人が、自分のツイッターを登録するようになっていて、著者自身がわざとロボットを指定したという場合を除いては、本人であることがある程度保証されていると考えることができる。amazonの「著者セントラル」というのはそういうページであり、つまり「著者」という特権性が生きている(一方、Twitterでは著者とその他という区別はない)。「著者」に対峙する項は「読者」であり、Twitter窓によって、amazonの世界がふいに、全員が著者であり読者であるような世界と通底するからだろう。

そういうわけで、このようなしくみが使えるようになって、私はなんかとてもホッとした。私の大半は「読者」であって、たまさか「(共)著者」であるに過ぎないのだ。

そもそも……著者近影なるものが、実際、本の中にも含まれるわけですけれども、あれ、相当、フシギなもんじゃないかと感じるのですが、私だけでしょうか?

いや、そんなことはありません。あれってなんだろうね? とギモンに思われる方には、このような本もある。たいへんおすすめです↓


作者の図像学 (ちくま学芸文庫)
ジャン=リュック・ナンシー
筑摩書房





2012-04-16

モード読書論


今回、共著書が出版されて、またいろんな反応をいただいたりして、やはり感じたことというのがあります。

たとえば、ひとつひとつの論点について、詳しく背景を説明して、そうである理由を十分説明したり、限定事項を残らず列挙したりする書き方がしにくい状況にあるなあ──というのもそのひとつ。すべての本がそうでないのはもちろんですが、ある程度広く多くの人々に読んで欲しい場合には、かなり難しいのではないでしょうか。

このような、いわば不完全な論述に、「読者として」どう付き合うか?

出版直後にこのようなことを書くと、相当、言い訳に聞こえるかもしれませんが、書いたことは書いたことで、言い訳にする意図ではありません。一方、いかなる書き手も、それをはるかに上回って「読者」であることは間違いなく──また私の場合には「共著者」という特別な読者としても──読者としてどうしたらいいかを考えないわけにはいかないのです。

個々の論点を突き詰めるというよりは、個々の論点を貫くある種の「モード」のようなものを見つけ出す。たとえば複数の本を読んで似通っているところに注目する、というのはどうでしょうか? また「モード」は「パラダイム」と言ってもよく、パラダイムとあらば「比較」するのが定石という気も。

先日、遅ればせながら『情報の呼吸法(津田大介著、idea ink)』を手に取り、とても重なる部分が多いように思いました。そこで、ぜひ併せて、そのびっくりするほど共通する部分を読むとおもしろいと思います。

そういったことは、今の機械には到底できない、
人ならではの愉しみと言えるかも知れません。


情報の呼吸法 (アイデアインク)
津田大介
朝日出版社
ウェブらしさを考える本 (丸善ライブラリー―情報研シリーズ)
大向一輝・池谷瑠絵
丸善出版


2012-04-14

先日の桜。



昨日からの雨で、東京地方、桜も終わりという感じです。
写真は、その前の木曜に撮ったもの。
ソメイヨシノよりもだいぶ桃色の濃い桜です。

チューリングイヤーなのだった。

The Alan Turing Year 2012
A centenary celebration of the life and work of Alan Turing
http://www.mathcomp.leeds.ac.uk/turing2012/

リンクをはっておこう。

2012-04-11

「ウェブについての本なのにウェブで読めないのは悲しい」


国立情報学研究所の大向一輝先生(ちなみに「おおむかい・いっき」と読みます)との共著『ウェブらしさがを考える本』について、その制作経緯などが、大向先生自身のブログに書かれています↓

@i2kのブログ
2012-04-08
「ウェブらしさを考える本」発売しました

そのなかの言葉に、標題の「ウェブについての本なのにウェブで読めないのは悲しい」というのがあるのですが、いやほんとにそうだったよな、と振り返る次第。

本書は少なくとも「ウェブらしさ」を巡っており、そのような本がウェブのなかになんらか存在しない、ということはありだろうか?──それはどうにも矛盾じゃないだろうか……、……はつづく、みたいな、やむにやまれなさといいますか。

そんな感じを憶えています。

ところで大向先生のお話は、これが不思議なのですが、聞いていると──特にウェブ制作経験があったりすると(かくいう私もそうなのですが)──ああこう作ればいいんだ、こうコミュニケーションすればいんだというふうに、いろいろ方針が見つかるというか、アイデアがわいてくる。お話の内容が直接、たとえばウェブ・リニューアルの方針についてというわけではないのに、リニューアルのデザインが見えてくる──というのが面白かったです。いわばそこに「ウェブらしさ」のしっぽがあるわけで、これを何とか生かしたいな、と思ってつくりました。

2012-04-09

ウェブらしさ、ってなんだろう?


先週、国立情報学研究所 大向一輝先生との共著『ウェブらしさを考える本』が発売になりました。一冊を通してウェブらしさとは何か?を考える。ひとことで言うとそんな本になるかもしれません。

先日のポスト「ウェブで全文が読める新刊書。2012-04-07」以降もいくつかニュースに採り上げていただきました↓

IT Mediaニュース
「Webらしさ」とは?──新刊書籍を無料公開 NIIと丸善
国立情報学研究所と丸善出版が新刊「ウェブらしさを考える本-つながり社会のゆくえ-」を発売と同時にWebサイトで無料公開。

マイナビニュース
国立情報学研究所と丸善出版、新刊図書をWebサイトで無料公開

Gigazine
無料で全文公開中「ウェブらしさを考える本─つながり社会のゆくえ─」
2012年04月09日 09時54分38秒

ぜひこちらで読んじゃってみてください。
amazonへのリンクは以下から↓

ウェブらしさを考える本 (丸善ライブラリー 381 情報研シリーズ 15)
大向一輝・池谷瑠絵
丸善出版

2012-04-08

帰ってきた東京メトロ、マナー広告



前向きはいいことだけど。 と始まった、東京メトロのマナー広告。 昨年のペットシリーズから、また元のテイストへ戻ってきました。 この一年に期待。

2012-04-07

ウェブで全文が読める新刊書。




国立情報学研究所 大向一輝先生との共著『ウェブらしさを考える本』が発売になりました。全国有名書店で発売中です!

ところでこの本、もひとつ話題がありまして↓
国立情報学研究所プレスリリース 2012/04/05
国立情報学研究所と丸善出版が新刊図書を無料ウェブ公開

この「新刊図書」というのが、『ウェブらしさを考える本』なのであります。少なくとも向こう1年は、ウェブ上で読むことができますし、またただのHTMLで書かれていますので、いったん通信を切ってオフラインで読むこともできます。

公開しているURLはこちら↓
丸善出版
「ウェブらしさを考える本-つながり社会のゆくえ-」無料公開サイト(4月7日開設)

ニュースにも採り上げていただきました↓
INTERNET Watch
国立情報学研究所と丸善、新刊書籍「ウェブらしさを考える本」を無料公開

ぜひ幅広くつまみ読みしていただきたく、ご案内するとともに、どうぞ書店でも表紙イラストなどをお楽しみいただければと思います。

と、ここまではすべて「ハコ」の話ですので、「中身」のこともおいおい……

2012-03-31

風の強い朝、新しいPC。





先日の↓
2012-03-19
ジョブズ=アップルについて考えた。

の投稿で「いまこそコンピュータ(をつくる)会社をつくる時」(!?)などと感慨したのだけれども、ふとこんなニュース↓

CNN Money
5 new looks for your future PC

いろんなアイデアが百花絢爛という、ほんとはそういう時期なんだよな、などとまたまた感慨してしまう、風の強い朝であります。

2012-03-29

御茶ノ水橋から。


先日、「水温む」という和菓子を食べました。

さて写真は、御茶ノ水橋から秋葉原方面を望むお堀端。
画面左の陽の当たる斜面に、花が開いて。
やっと温かくなってきたか。東京地方。

2012-03-23

Go Social


Google と、Google+、そしてfacebookの話。

Googleには、Google+を開発してソーシャル分野に乗り出す以外の選択肢はなかった。ソーシャルの覇権争いをFacebookに譲って、徐々に世間から忘れ去られていくわけにはいかなかった。
c|net japan グーグルはその魔法を失ったのか--ソーシャル分野への注力が生んだ弊害より

元の記事↓
c|net
Has Google lost its magic?
by Ben Parr  March 14, 2012 6:27 AM PDT

「Google+によってGoogleの体験が向上したとはとても言えない。(引用元同上)」というのは確かに、と同感する。この違和感はつまり、私たちがGoogleに期待していることと、Googleが考える(技術を通じて結果的に提示することになる)ソーシャルが、だいぶずれているように思えるということかもしれない。それに対する残念な気持ちにも、同感する。



2012-03-22

昭和基地なう。



伊村智先生(国立極地研究所)にほんとうにきれいなんだとおききした南極。その南極の豊富な写真が楽しめるホームページがあったんだ↓

南極観測のホームページ
http://www.nipr.ac.jp/jare/now/index.html

「第1回スポーツ大会(2012年2月26日)」の投稿の下の写真の奥のほうにある、コケ坊主みたいなドームはなんだろ?

越冬中は、単調となりがちな生活に彩りを添えるべく、色々なイベントが実施されます。
──「南極観測のホームページ」より

と、さりげなく書いてあるけれど、極地という環境にあると、生活とか生存といったことについての理解が、いやがおうにも深まるんだろうなあ(体力的に、ぜったい行けそうもない私……)。いや、そもそも冒険というものが、きっとそういう性質を持っている。

よし、じゃあ極地じゃない冒険に行くか。

2012-03-21

じわり、カピバラブーム。

今日、新宿でカピバラのキーホルダー(根付け)を売っているのを発見。象、猫、ライオン、にわとりというややばらけた感のあるラインナップに、「カピバラ」が加えられていた。

ブームとなるにはもうひとおし、というところか。

北海道、旭山動物園で撮影したカピバラの写真などを掲載しています↓
響けブログ
カピバラ生活。カピバラ、カピバラ。
動物園ニュース/2011-08-18

2012-03-19

ジョブズ=アップルについて考えた。


アップルのどこまでがジョブズの功績かというような問題は、まあおそらくどんなに精密にやったところで正確な答えが出ないだろう。そういう問題を考えるのはゆううつなので、とても取り組む気になれない。

そこで気がついたんだけど、考えてみればジョブズが生きていた時だけに限って考えれば、そのどこまでがアップルの非ジョブズ部でどこまでがジョブズかを区分しなくてもよいわけだ。私たちが知っているすばらしきアップルを振り返って、私のようなふつうの人にも役に立つ教訓を引き出してみよう。

1自分が本当にやりたいことをやる
ジョブズはスタンフォード大でのスピーチで、アップルに戻ってきた理由を「love」というキーワードで語った。loveというのは、likeよりも強い語だ。人は、自分が大好きなことを仕事とすべし、あるいは取り組むべし。

2ミッションを持つ
子供がジョブズのドキュメンタリー番組(有料)を見ていたので、つい、のぞき見したら、ジョブズが「すべての人にコンピュータを」というミッションを持っていたということに触れていた。ここは規模感のあるところだが、それは人それぞれ、自分に見合った規模感のところで設定すればよい。

3期待にこたえる
コミュニケーション能力ということでもあろうかと思いますが、結果的にこれだけジョブズ=アップルがヒトビトに愛されているということは、期待にこたえているからに違いない。結果から原因を推測。

実際、1を仕事とすることで、人は長続きする。そして2のミッションを持つことで、目的がぶれない、ビジネスのさまざまな場面での意志決定が容易になる。好きなことに取り組むことが一番大切だけれども、自分が楽しいだけならば、ほんとにお手軽な実現方法だってなくはない。しかしミッションは、その行為を通じて、たとえば他のヒトビトに貢献するなど、なかなか実現できないようなことを達成しようというものだ。

ジョブズ=アップルはもうない、と知った時、いまこそコンピュータ(をつくる)会社をつくる時なんだろうなあ、と思った。コンピュータというのは、もはやデスクトップでもラップトップでもなくて、iPhoneやiPadみたいなものだろう。いやもっと違うものかもしれない。服みたいに着るものかもしれないし、ヘッドギアかもしれないし、まだできていないから何だかは分からない。何であるかはともあれ、それを狙ってくれそうな人は……もしかしてザッカーバーグ氏? などと憶測もだんだん逞しくなるけれども、作りたいという人にはかなりのチャンスだろう。

一方、ミッションとしての規模から見ると、ジョブズがアップルを立ち上げたのは1976年というから、その時点と今とでミッションの中身がほとんど同じ、ということにも改めてため息。今それをイメージすることのなんてたやすいこと!

裏返せば、70年代にそれをイメージすることのなんて偉大なこと、ということにもなるのだろうが、それほど杓子定規に捉える必要もないと私は思います。未来のことは、どんな天才にだって、ぜんぶわかるというわけにはいかない。ミッションを抱いていたからこそ、「私はこっちへ行こう」がぶれないことができるのであって、そりゃ、ジョブズだって行ってみなきゃわからないことはいっぱいあったに違いないのだ。

2012-03-18

あっという間に土曜も過ぎて。



先週は、団地に関する本を読んでいたためか、いつもはさほど気にならないものに目が向いて、写真さえ撮ってしまい。