2008-12-18

複雑系は何系?


渋谷で研究についてトークをしていて、そのように訊かれたと言っていたのは池上高志先生である(その時の模様はこちら)。ところで、先日家人が、「文系の反対は……体育会系」という趣旨のことを会話に織り交ぜたので、私はそれを発見してほんとうに驚いてしまった。いやあほんとにいろんな考えがあるもんですよねえ。

文系の反対が体育会系などという発想がいったいどこから生まれてくるんだろう、と考えたのだが、どうも高校なんかのクラブやサークルのイメージらしい。本人は吹奏楽部なので、本人としては「文系だけど体育系も入っている」部活だと考えているそうである。

そうなると複雑系は何系というのも──その時は、もう単純におもしろいジョークだと私は受け取ったのだけれど──案外シリアスな話なのだと気がついたわけである。つまり、理系というのは、少なくとも何らかの専門的なスキルが客観的にあるわけであって、むしろはっきりと系と呼んで他と区別できるカテゴリーだろうと思うのだが、これをとりあえずないことにしてしまうと、それ以外のところにはいくらでもいろんな「系」を思い思いに振り当てたって全然構わない。それはつまり感性の問題だから。

そういうのがいわゆる「系」なんだよ、ということになってからやおら理系というものを思い出して、これはいったい何系だったっけ、というわけで、もっと言えばくえない系に見えるらしいというのも状況としてはありそうである。そういう「内輪」が多勢ということなのだろうか。

「系っていうのは、システムのことだよ」
とリョーシカは言ってましたが。

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