2008-12-06

異常気象とセレンディピティー

そういえば昨日は、やけに生暖かい日和かと思ったら、夕方に雷が鳴り、短時間とはいえ集中豪雨もあって、かなり変わった天気だったようだ。今朝の朝日新聞には、1面に、雷が空を貫いて走っている写真が掲載されていた。

私はといえばこのところ風邪気味なのかやたらと寒気がするので、窓の外の風の音をきいただけでダウンのコートを着て行ってしまい、午後からさすがに汗が流れてくる始末。

3時ごろになると科学者のひとりが突然席をたって、3時半なのにこんなに暗いのはおかしい、と言い始めた。その場には2、3日前に東京に着いたばかりのビジターしかいなかったので特段興味を示さず、そのままになった。

4時半に別の数学者がやってきて、出かけようとしていた私に「雷雨ですよ」と早口に様子を語るので、まさか、と外を見ると路面が真っ黒に塗れている。ユーレーさえ出そうな街の風景である。

というわけで今朝になって、ああ、あのやたらと気象について語っていたふたりの科学者は、本来は当たり障りのない天気の話を、あいさつ以上の熱意と饒舌さで、「気分で」語っていたわけじゃなく、「おかしい」と本気で感じ取っていたということがわかったわけである。

おふたりは別に気象が専門というわけでもないのに、少なくとも私よりは、気象についての観察が常日頃細かいということが、これでわかる。

しかし、朝日新聞が掲載してくれていたからいいけれど、それが目に留まらなかったら、科学者がおかしいと言っていたということは、私の記憶から消えてしまったかもしれない。そう思うと本当はこういうサンプルが日常生活にはごろごろしているような気もするのである。

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