2008-11-27

チャージと不足金額のふしぎな関係。


先日小田急線の新百合ヶ丘駅というところで降り、自分の駅からはその2つ前の駅までしか自販機で買えなかったので、精算機というものに並んだ。私はめずらしくPASMOを忘れたのである。

順番で前に並んでいたおじさんはSUICAだった。「210円」の残高不足だからチャージするように要求されているのだが、その人の周りには「?」が3つぐらい浮遊していた。そこで私に訊ねてきた。

見ると精算機は、不足金額は210円と表示している、おじさんは210円入れた。それなのに機械が動かない。機械は壊れているわけではないようである。ふしぎだなあ、どうなってるんだろう、というわけなのだ。

つまりこの場合には「不足金額の210円を支払うには、SUICAをチャージしてください」というところが、おじさんにはつながらないのである。パソコンを教えるときに「オブジェクトを選んでから、コマンドを選んでください」と10回言っても「コマンドがグレー表示になっていて選べない」という人がいるのとよく似ている。「チャージが先」「オブジェクトが先」というのがわからないのだ。もっともSUICA以外で払う方法が選べてもいいと思うけどね。

こういうのは誰が悪いとも言いにくく、たぶん私ではないし、プログラマーだって自分の持ち分をこなしたのだろうし、開発責任者はクライアントの指示に従って仕事したろうし、クライアントは指示できる範囲ではがんばったのかもしれないし、ましてや新百合ヶ丘の駅員の人たちはクライアントサイドだというだけで、悪いと言われても困るだろう。だからおじさんが怒ったりしなかったのは、かなり幸いだった。

「不足金額は210円なんですけど、先に1000円とか入れて、SUICAにチャージして、その中から210円を払うようにしないとだめなんだと思います」

ああ、なるほど、とおじさんはわかって、当たり前だが無事精算機は作動した。……ふう。

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