セレンディピティーと言えばこれ、という一番有名な人は誰だろうか?──と考えて、いまふとそういえばこれ、少し前までは「ユリイカ」の話として語られていたものに近いなあと思った。
つまり、時期によってコトバにかかるアテンションがぐっと伸びたりしぼんだりすることがあって、たとえば
能率的 → 効率的
カウンセリング → コーチング
という具合で、それぞれは元々別の意味だけれども、一般的にはほとんど混同して使われていて、なのにある時期をとってみると、どちらか一方のコトバが流通している──こういうことが意外と多いように私は感じます。以前こういうのをグーグルでサーチして見つかった件数にどのくらい開きがあるかというのをブログで記録していたが(コトバが目にしみる、というブログだったと思う)どこかへ行ってしまってわからなくなってしまった。
というわけで、余談が長くなってしまいました。
セレンディピティー、科学の分野ではペニシリンの発見などが有名かもしれません。要するに毎日そればっかり、非常に高い精度でやっているから、なんか違ったことが起きたときに、科学者は「何かの間違い」とは思わないのである。さらに、そのいつもと違うことが「もし正しいとしたら……」というところに想像力が働くのである。
こういう日常的な科学者の態度を「構えある心(the prepared mind)」というのだそうです(酒井 邦嘉『科学者という仕事』より)。
というわけで、さてここからがトホホ科学なんですが、この構えあるココロにどうも関係ありそうな(なさそうな!?)科学者にかなり共通の「習慣」(この「習慣」も最近すっかりアテンションの高いワードのひとつですが。)に、やや思い当たるふしがあるのです。たとえば──もし科学者の方がいらしたら、ぜひご自分に当てはまるかちょっと考えてみてください──実証癖。数字記憶のよさ。思いつきをすぐ実行に移すこと。まだ使わないけど回線を用意して開けておくこと……等々。
2008-11-21
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