2008-11-09

ジャグラーと数学者の共通「脳」

今回の講演では、古典物理学をてっとり早く説明するために、ボールを用いた。会場へボールを投げて、その軌跡を見ようというものだ。リョーシカはこういう体験的で、ごちゃごちゃの説明なく行為そのものがすぐ効果を発揮するアイデアに優れている。

ジャグラーが使うような軟らかいものでもよいと言われていたのだが、結局ウレタンみたいなタイプのを2つ購入し、講演の前日に渡しに行くと、受け取ってすぐ片手でお手玉のように、2つの球を順繰りに回し始めた。──これって、そんなに簡単にできるものだっただろうか? と私はいぶかしく思ったのだが、私が球を取り返してやってみると、案の定すぐに取りこぼした。

講演の当日になって、舞台を見ていると、今度はキャパを意識してだろう、ずいぶん高く上げて回している。リョーシカ、もしかして、お手玉もお手の物?といぶかっていたのだが、よくよく考えてみればあのピーター・フランクルさんもそうではないかと気がついた。何がそうかと言えば、数学とジャグリングである、もちろん。

なんか共通の「部位」なんじゃないの? と、トホホ科学を捏造しながらも、もしかして、ひょとしてと思ったのが、フィードバック→フィードフォワードの情報処理の速さである。アドリブに強い人はみんなそうであるような気がする一方で、そのどこを数学に使うのかについてはかなり不明なのだが。

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