2008-06-16

いま、このブログでやろうと思っていること。

科学と広告の話を書いていこうと思っています。科学は科学だし、広告は広告というわけで、かなり接点がない感じがするかもしれません。

では、広告が「そうだよなー」と思わせ、納得させるものだとすれば、科学は「えっ!そーなの?」と驚き、場合によっては耳を疑うものである──と言ったらイメージが湧くでしょうか。そして、かくも反りの合わない二人をなんとかしたいのが、サイエンス・コピーライターである、というのが私の考えです。

なぜなら、知ってみれば、科学というのはかなり面白いのです。それに──特に「最先端」と呼ばれる部分は──とても新しい、人類が昨日まで知らなかった発見に満ちちゃってる。いやもう、大げさでも何でもなく、最先端で活躍する科学者たちは、解けるかどうかもわからない、まだ誰も解いたことのない問題に、ずーっと取り組んでいるのですよ。

ところが簡単な話、科学者は科学のプロであって、広告のプロではありません。通常私たちコピーライターが扱う「新商品」どころではない「人類初」の発明発見も、結局のところ、科学者でない私たちには極めてわかりにくい話に過ぎなかったりします。

そうすると、せっかくのその、可能性としては大きなインパクトを持つはずの「新しさ」が、社会に活きてこない。わからなければ、なかったことになってしまいますし、たとえば具体的な技術やサービスとして出てきたときに初めてわかるようなことも多いでしょう。しかしサービスになってしまえばユーザとして使うだけですから、そこではもう、科学者が「考えたこと」そのものをうかがい知ることはできないのです。

まったく新しいものを世の中に紹介するには、広告的手法が、まさにバッチリ、適しています。科学の最先端を、そのエッセンスだけ、おいしいまま楽しいままにデリバリーというのが、私の、サイエンス・コピーの理想です。

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