2008-06-23

「まさか」と「あたりまえ」のあいだに。

先日、取材で、量子の研究者たちに、現在の研究や将来の展望、グループ研究のメリットやコラボレーションの成果などについて、いろいろ話を聞く機会がありました。

量子情報処理の将来について、なかでも印象的だった答え。

──確か2年前にも同じ質問を受けたんだけど、
その時と比べると、
ずいぶん楽観的な考えに変わってきている。
つまり、量子コンピュータはきっとできる、
と思うようになった。

80年代、誰がこんなMacを使うようになるって思った?
誰もイメージできなかった。

それと同じようなもんだと思うんだよ。

今はとてもできそうに思えない。
でもそういうものでも、
僕らみたいな研究者が研究を続けていけたなら、
きっとできる──

すると誰かが言った。

──20年後にはMacの量子バージョン?

まさか。

ちなみに、その「まさか」を、IBMが広告にしたことがあるそうだ。1996年、題材は量子テレポーテーションだが、それが可能になればコンピュータから宇宙まで変わる、という趣向で、IBMの科学者の取り組みを語るものであったらしい。

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