2011-01-25

「おる」「おります」「おられます」

(前回の続き)

ところで前回の「おる」の話、「おる」の全部が謙譲ということもないだろうし、そもそも「おる」と「おります」を区別して考えなくていいのか、という問題もありそう。うーん、問題はいろんなところにありそう、なう。

どんどんusageを見てみましょう。
KOTONOHA「現代日本語書き言葉均等コーパス」
検索デモンストレーション
http://www.kotonoha.gr.jp/cgi-bin//search_form.cgi?viaTopPage=1


これを見ていて思ったのは、あくまで私の感覚ですけれども、「おります」というのは、例にもある「女将さんはおります」のように、主語は「○○さん」と呼ぶべき目上であるけれども、お客様という相手に対してもへりくだりたい、みたいなときについ言ってしまう、という感じに共感します。

けれども全体としては「おる」「おります」は、どちらかというと「〜している」みたいな感じのときが多いですかね。

一方、「おられる」が「おる」と「られる」の組み合わせというよりは、1つの単語として意味をなすものであるという考えは、なくもないようですが(詳しくは↓)、ひとつの単語かどうか? という問題はおいておくことにします。

NHK放送文化研究所/ことばQ&A「おられます」
質問:「おられます」という言い方は間違った敬語ですか。
http://www.nhk.or.jp/bunken/research/kotoba/qa/kotoba_qa_97100101.html


というわけで単語としてどう切り分けるか、という問題はスルーして、「おられます」の用例を見ると、これはもう、明らかに尊敬語として使われていますね。
(つづきます、あと1回にしたい)

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