2010-08-11

スケールのはなし。discover3

かれこれ10年ぐらい前だろうか。郊外の実家の庭で育てていた2本のハナミズキのうち、一本が枯れた。それは両親がその家を建てた時に植えた白とピンクのハナミズキで、特に母が大切にしていたピンクのほうだけが、なぜか枯れてしまったのである。植木の職人さんが言うには、けやきと白のハナミズキの間にあって、十分に日射しを受けることができないから、というのが理由だった。植物は空から見た図で陣地争いをしている、というわけである。(森じゃあるまいし)と思っていたのだが、あんなに大きく育った木が枯れてしまってみると、私にも喪失感はあった。

さてさて、話は変わるのだけれども、私は物理学者の「スケールの話」が好きである。橋本先生もそもそもは物理を学ばれた方で、今回の講演の中にも、いきいきとしたスケールの話があった。たぶんスケールというのは、物理にとって本質的なのだろう。(しかし生物ってのは「モル」だからして、物理学者のようにいきいきとスケールをイメージするのが、本来苦手であるのに違いない!……脱線しております。。)

さて、そのお話を、私が受け取った範囲で単純化して言うと──太陽光というのは微量なエネルギーだが、受け取るのが微生物だったら、話は違う──というわけである。

しかも、植物を見よ、大地にねそべって(といいますか)、うすく平たく拡がって(といいますか)、最大限光を受けている……(ちなみに猫もよく床にうまく寝そべってますが)。

と、スケールの話を転換点に、生物を見直していくところが、とってもおもしろい。地球創成の物語でも、何が地表を覆っていたかという話がよく出てくるではないか……なんてことも思い出す。

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