アトムの息子は──あ、今回はロボットの話じゃありません──相対論と量子論であるという、この2つの体系についてのコンパクトなサマリが「The New York Times」にアップされています。
Sunday Book Review
Sons of Atom
Published: March 26, 2009
これはブックレビューなのですが、その本のタイトル「The Age of Entanglement: When Quantum Physics Was Reborn」
を見ると、本のほうは、この解説の「その先」が書いてあるように思えます。(今、目次をざっと見ることができたのですが、この記事とほぼ同じ分量で、大半のページは1960sまでの記述のようです)
そこでもう一度この記事のほうへ戻ると、実は2006年に共著で書いた『ようこそ量子』をとても思い出させるものがありました。日本では現代物理学の二大潮流としての相対論と量子論があり、なんか素粒子物理学というのは別に、あるいはそれらの上位にあるような感じを受けます(私だけかもしれません)。けれども英語圏では相対論と「量子力学」がセットで、ちょうどこんな感じに語られることが多いように思います。その意味では『ようこそ量子』の説明は、かなりスタンダードだということを改めて感じました。
科学の場合、知識が一般化すればするほどスタンダードになっていって、専門家の考えが誰から聞いてもそっくりなことになっていくという状況があり、特に英語圏では顕著であるように思います。ひとつひとつのアイテムについて、話す相手と分量が決まれば、おのずと内容が決まってくる──知識がこのような構造をしていると、きっと教育がしやすいというメリットがあるでしょう。
たとえば「江戸時代」についてコンパクトなサマリを、というごくカンタンな設問でもなんだかすごく意見が分かれそうな気がしませんか? 徳川家康から始まって15代の将軍を追うものや、「改革」を追うもの、歌舞伎にフォーカスして、なんてユニークなのもでてくるやもしれません。……そこで先生がよろこぶ、とか、絶対点がとれる、とかいうんでなくて、知識のある人の誰もが「正しい」と思える答えが練られていると、勉強しやすいように思います。
ま、そんな事より先に、私の英語をなんとかしろよ、なんですが。
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