2010-04-13

本とパラパラめくりアニメーション

となりの本棚、佐々木俊尚 著『電子書籍の衝撃(ディスカバー携書)』を電子ブックで読んでみました。

これは(マック上では)「.book」という拡張子を持つ「T-Time」というアプリケーションで、無料ブラウズのためのブラウザ用のプラグインと、購入して読むためのアプリケーションとを別々にダウンロードして読むしくみ。マルチプラットフォームなアプリケーションであるところも大きな特徴のひとつのようだ。

さらに約1,000円のライセンスキー購入で、テキストのキャプチャができるようになっている。

※余談ですが、テキストのキャプチャは、どうせ電子データなんだから、そもそも軽いOCRをシステム(OS)で提供してくれてもいいのでは? と思ってしまった(OCRってずっとスキャナ側で提供されてきたため? またアプリはその上にプロテクトをかけてもいいわけですが。)それと、辞書を引くのも考えてみればたいそう面倒な時があって(反対に辞書を引きたいときもあるわけだが)、これももっと手軽に通常のブラウザやテキストエディタ等の画面上で引けてもいいのに、と思ってしまった。(もしかしてこっちはもう出来てるかも?)

で、写植とかやってきた方には信じられないだろうけど、この電子ブック、読みやすかった!。ああ電子ブックっていけますよ、って思いました。何気ないようで、1枚にどれくらいの文字を入れたら読みやすいか、一行はどのくらいの文字数なら読みやすいか、色は? といったことが考えられているように思いました。

それからこれまで気づかなかった紙の本の欠点にも思い当たりました。「これまで気づかなかった」というところがポイント。──それは、1枚1枚を正確にパラパラめくるのって、実は難しかったということ。必ずどこか飛ばしてしまうのが紙の本だったのだ。この意味で、電子ブックはすごい! 私は身に付けていませんが、「速読術」が活かせますよ、きっと。

この、いかにしてこの読みやすさを実現しているかというのは、相当気になる点で、やはり今回は1枚=1画面にどのくらいの量の情報を盛り込むかという点がキモだったような気がするのですが、なにかひとつストップモーション・アニメーションのエッセンスが盛り込まれると、とても高い完成度に至るのではないかと思った。

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