2009-12-18

新書や文庫のフォーマット。

単行本と違って、新書や文庫は出版社ごとにあるフォーマットの表紙をしていることが多い。岩波文庫には、今でもほとんどの点数で共通の表紙がかけられているし、文庫も新書もその色分けがジャンルを示していたりもしたのである。

最近は、いろんな楽しい表紙がつくようになった。新書の場合も、勝間和代さんの断る力のように、大きなオビがついているものも現れている。

フォーマットが有効だったのは、それが古典という共通したクオリティを体現しており、知識を入れるフォルダーだったからだ、と思えなくもない。

ただ実感としては、新書の中身ができて、さあ表紙という時になって、そのフォーマットが少しもありがたく思えないということが多いような気がする。それはどうしてかと思うわけだが、最大の理由は、そういうフォーマットのようなものが(それがいかにすばらしいデザインでも)そもそも長続きしない時代だからじゃないだろうか。媒体に永続性を担わせることそのものが難しいのだろうという気がする。

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