2009-06-06

「わからない、大好き。」症候群


本日は、日本科学未来館(東京・青海)での根本香絵博士の一般講演、「ようこそ量子の世界へ〜リョーシカと量子コンピュータ工場〜」でした。表面がすべてスクリーンでできている大きな地球(儀)が浮かぶ吹き抜けのホールの一角が、講演の会場。外光の入る明るいオープンスペースに、多くのご来場者にお集まりいただきました。講演は、未来館の科学コミュニケーターの方が司会に立つ進行で、また会場入口にはマトリョーシカ(なんと9体セット!)が並んでご来場者を迎えるなど、工夫もいっぱいの催し。

そしてリョーシカ(根本)がご案内する量子コンピュータ工場の世界に、最後まで熱心なご聴講をいただくことができたように思います。

終了後のウェブコンテンツの取材では、リョーシ猫こと私も「科学コミュニケーション」についてお話しする流れに。私の場合は、一般の方々となるべく効果的にコミュニケーションしようとする広告の手法を、科学というテーマに適用していて、自分が科学者のように本格的に(専門的に)わかることよりも、一般の人がわかるにはどうしたらいいかを開発していることなどをお話ししました。

ではなぜ私にとって「科学」が対象となるのか、というところを掘り下げてみると……確かにむずかしい、わからない、ということはよくあるし、特に量子の場合は「常識が拒否する」というような事態もある。ところがこの、「こりゃあ、まったくわからない」「なんだこれ」というむずかしさ、わからなさ──が、どうも、楽しい。自分にとっては楽しいを超えて、快感なんだなということを改めて感じました。

この「わかんないー」って気持ちと、究極的には科学だってひとがやっていることだからわかる、という考えを併せ持ってのぞんでいきたいと思います。

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