映画『AVATAR』が話題になって久しいが、この映画について、私が最初におや、と思った感想を耳にしたのは、いわゆる美容院にいるときだった。
美容師の中には、髪だけでなく眉を整えたりメイクアップもできたりする人もいる。その方もそういうプロなのだが、その日は私は髪を切ってもらおうというのでその店に来ていて、鏡の中にハサミを動かしている様子を見ていたのだった。
美容院というのはとかく、雑談をする場所でもあり、私の場合はテレビを見る数少ない機会でもあったりする。と、テレビがアバターの話題になって、ふとその人が、鏡の中で
「アバターって、もうメークが要らないんですよ」
と、言ったのである。
ドキっ、と思ったのは鏡の中のアリスではなく『マトリックス』の連想から。(マトリックスには、虚構の現実から抜ける時に鏡の向こう側という虚構を使っていた)……しかし、その人は淡々と言うのだった。
「そうなんですよ、コンピュータで全部できちゃうから、メークしなくていいんですよ」
そうなのか。
それまで人がやっていたことが、ある日機械に置き換わる。しかし今回のやつはハリウッドにとってもとてもリアルな話であろう。なにしろハリウッドのヘアメークさんといえば、裏方とはいえ、これまで映画においてとても重要な役割を担っていたからだ。
(アバターの話、少々続きます)
2010-02-22
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿