2009-04-08
タラジロウ個展「東京・日本」へ行ってきました。
コンセプトへどんとストレートにいくのがすがすがしい、タラさんの個展「東京・日本」「TOKYO・NIPPON」展へ行ってきた。HBギャラリーとOPAギャラリーの2会場での展開(いずれも表参道から徒歩。2会場間も徒歩1、2分)というのも楽しい展覧会で、写真はその展覧会のパンフレット。
このパンフレットを見ただけで、なんか展覧会を見たような気になるが、いやそれが実物は全国区。絵の迫力に圧倒されます。
会場にいらしたタラさんにこれを描く技法(ソフトの使い方)について詳しくきいてしまったのだが、仮に誰かがそれをつかったとしても、ぜんぜん構わない、だってこうはならないでしょ、ということがこういう場だとよりクリアにわかるように思いました。まさに何ドットかで構成されるなぎら健壱さんとか、切られた但馬牛とか、今や他人とは思えないニイミのはりぼてとかね。これがまた人によって違うものを記憶したりするんだろうなあという、立体的な展覧会でもありました。
一般にはイラストレータというとある雰囲気の絵を描く人、というイメージがあるのではないでしょうか。ただそのときその「雰囲気」が、ある特定の技法とニアリーイコールに認知されている場合が多かったりすると思う。そこで、そういういわば「看板」技法をツール化する。何もこの方法は一回性の経験に培われた「私だけの」ものじゃなくっていいんですよ──とする。ツール化してシェアウェアとか、フリーウェアになってしまうと、つまり誰でも使えるわけだから、もう「看板」じゃない。と同時に、よりその人の生み出す絵のよさに注目できる。
タラさんはホームページ「ヒノデグラフ」で「日之出研究所」という技法研究のようなコンテンツを公開されているのだが、そんなところにすがすがしさの理由の一端(「しっぽ」といいますか)があるように思います。
で、個展、今日まで。界隈の方、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
いろんなアイデアが得られる「日之出研究所」
マトリョーシカもあります。
「日之出研究所」
http://www.interq.or.jp/blue/tara/hg-hk.html
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